【猫部長の業務報告②】名前は顔に書いてある「八」

熊本県上天草市の離島・湯島で、約250匹の猫たちの健康管理に奔走する「湯島猫部」の部長・林愛子さんが、島猫にまつわるさまざまなエピソードをつづるブログです。
湯島の猫たちにはみんな名前が付いています。
「ぜんぶ同じに見える」とか言われることもありますが、人間と同じように猫の性格も個性もそれぞれ。まさに十猫十色、百猫百様です。
春〜夏にかけての出産シーズンになると、毎年、頭を悩ますのが名付けです。なるべくその子のイメージに合った名前、きょうだいは同じテーマなど、出来るだけ覚えやすい名前を付けるようにしています。それでも数百匹の名前を付けていたら、さすがにネタ切れになることも少なくありません。
そんな頭の痛い名付けの中で〝過去イチ〟簡単だったのが、2023年春に生まれた白地に黒の斑点がある雄猫「八(ハチ)」でした。
顔を見たとたん、その場にいた全員が、「これ、名前が書いてあるぞ」と吹き出しました。額のところに毛筆で書いたような「八」の柄が、くっきりとあったのです。「これで八じゃなかったらもはや詐欺だ」と、また大笑いしました。


ちなみに八っちゃんは3兄弟です。他の2匹は、八の巻き添えで「ナナオ(七)」と「ロック(六)」という名前になりました。
愛嬌たっぷり、天真爛漫で食いしん坊の八っちゃん。ライブカメラには映りませんが、島の南東部あるハートの形をしたアコウの樹の周辺で出会えます。島に来られたらぜひ探してみてください。
はやし・あいこ=1978年生まれ、熊本市出身。2019~2024年に湯島地区の地域おこし協力隊として活動し、湯島に移住。「人と猫との共生」を目指して、島内外のメンバーと「湯島猫部」を立ち上げ、猫の名簿作成、避妊・去勢やワクチン接種等の健康管理などさまざまな取り組みを続けている。
インスタグラム@cat_island_yushima.nekobu