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高齢者とその家族をサポートする「ささえりあ」の今を発信[ささえりあささえりあ通心]

熊本市内27カ所に拠点を持つ「熊本市高齢者支援センター ささえりあ」(地域包括支援センター)では、高齢者の皆さんが住み慣れた地域で健康に暮らしていけるようサポートしています。では一体、誰が・どんなときに利用できるの? そんな疑問にお答えすべく、活動内容についてご紹介します。


目次

Vol.1 高齢者の暮らしを地域で支える あなたの町の「よろず相談所」

ささえりあ尾ノ上 センター長 内田 正剛さん(作業療法士)

「ささえりあ」をひと言であらわすと、誰でも相談できる「地域のよろず相談所」。支援の対象となるのは熊本市内にお住いの65歳以上ですが、相談が多様化する今、まずは私たちが話をうかがい、地域の関係機関と連携し合いながら、ワンストップで支えたいと考えています。

相談に訪れる方の多くは当事者かそのご家族ですが、話をお聞きしていて感じるのは、病院や介護のサービスを必要とする前にご相談いただければ、ということです。「記憶力が低下する」とか、「転倒しやすくなる」といった加齢に伴う変化は、誰しも起こり得ます。今後の見通しを立てる心づもりとして、ちょっとした変化に気づいた段階でご相談されて良いかと思います。

超高齢化が進む日本社会では、介護が必要になると、介護保険を使って介護サービスを受けることが当たり前になっています。しかし、そもそも大切なのは、高齢者の方々が「住み慣れた地域で健康に過ごしていける」こと。その仕組み作りを担っているのが、「ささえりあ」です。

各センターに保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャー、生活支援コーディネーターという専門職を配置し、ご相談内容を整理。「健康づくり」を基本に、関係機関や地域の方々と連携しながら、自立支援や介護予防を総合的にサポートしています。

相談の際、まずはご本人ができること、負担になっていることや原因は何か? といった状況確認から始めます。身体能力や認知機能の状態も違うでしょうし、家族背景やお住まいの地域もそれぞれです。たとえば、定年退職をして家にこもりがちなのであれば、地域で開催されている通いの場をご紹介しますし、そうした場がなければ、必要に応じて通いの場づくりをお手伝いします。また、要介護には至らないけれど通いの場への参加が体力的に難しい場合は、短期集中予防サービス(写真)の利用をお勧めすることも。

いずれにせよ、私たちが重視しているのは、「どう支援したら、ご本人がやりたいことをやれるか?」ということ。そのためにも、地域それぞれで自立支援に向けた健康づくりの活動を実施することが必要ですし、そこを繋いでいくのが「ささえりあ」の役割でもあります。

短期集中予防サービス
写真は熊本機能病院併設「熊本健康・体力づくりセンター」で実施の風景です

要支援1・2または基本チェックリストに該当する高齢者を対象に、自立支援、重度化防止を目的とした改善プログラムを実施しています。

写真は熊本機能病院併設「熊本健康・体力づくりセンター」で実施の風景です


高齢者が「ありがとう」と感謝される存在に

「ささえりあ」が目指しているのは、高齢者の方々が「ありがとう」と感謝される存在となること。歩行機能が回復し、お孫さんにご飯を作ってあげたり、ご近所を掃き掃除したりすれば、ご家庭や地域の方々から「ありがとう」と言ってもらえます。自分の存在意義を感じることで、生き甲斐へと繋がります。

WHOで定義づけられている「健康」とは、「肉体的にも精神的にも、社会的にも全てが満たされた状態」であること。社会と繋がっている、誰かの役に立っている、という「存在価値」が満たされていれば、それは健康だといえます。

体力的な健康維持だけでなく、ご本人が社会参加できる機会を確保してさしあげること。その実現に向けて私たちも一緒に考えていきますので、まずは気軽にご相談ください。


高齢者の皆さんの暮らしを守り地域で支える仕組みを作ります!

どこに相談したらいいか分からないお悩みありませんか。モノ忘れが最近多くて 私、大丈夫かしら?、定年退職した主人が家にこもりがちで、地域の高齢者が集まれる機会を作りたいなぁ、高齢で一人暮らしのご近所さんが寝込んでいるみたい、実家の父がよく転ぶようになって心配だなぁ、など
どこに相談したらいいか分からない そんなときは「ささえりあ」へ相談を、生活支援コーディネーター、社会福祉士、主任ケアマネジャー、保健師が高齢者の皆さんの暮らしを守り地域で支える仕組みを作ります!

介護予防ケアマネジメント/総合相談・支援/権利擁護/包括的・継続的ケアマネジメント支援/生活支援体制整備などを行っています。


Vol.2 高齢者の自立した生活を地域で支える「ささえりあ」の取組とは?

「介護保険制度」は、全国の自治体が運営主体となって、納められた保険料と税金で運営しています。国が定めた介護保険法によると、「(国民の)尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行う」とあり、熊本市でもこれに基づく「自立支援」・「介護予防」に向けたサービスを提供しています。

その総合相談窓口となるのが「熊本市高齢者支援センター ささえりあ」(地域包括支援センター)で、熊本市内27カ所に拠点を設置。高齢者の方々が住み慣れた地域で健康に暮らしていけるようサポートしています。そこで今回は、「ささえりあ」を通じて健康を取り戻したお二人に話をうかがいました。

左から、ささえりあ富合 生活支援コーディネーター 楠本 街さん、江 澄子さん、後藤 和子さん

からだの不調を「ささえりあ」に相談

立ち上がるのも辛いほど膝が痛み始めた江さんと、肩の痛みから腕を思うように動かせなかった後藤さん。そんなとき、地域の民生児童委員から紹介されたのが、「ささえりあ富合」の生活支援コーディネーター・楠本さんでした。

「ささえりあ富合」では、お二人の身体機能の状況をもとにケアプランを作成し、「短期集中予防サービス」を提案。「短期集中予防サービス」とは運動・口腔機能に不安がある方、栄養改善が必要な方に向けた、短期集中の改善プログラムです(「要支援1・2」または「基本チェックリスト」に該当される方が対象。ご本人の状態等によって利用の有無が判断されます)。

筋力をつけるために運動機能向上プログラムを利用すること3カ月。次第に膝や肩の変化が感じられるようになったお二人。「簡単な運動だから家でも続けられて、だんだん肩が動くように」と後藤さん。「教えてもらうまで地元にこんなサービスがあることを知らなくて。膝の痛みも改善されて良かった」と、江さんも嬉しそうに語ってくださいました。

利用者にあわせたプランを提供

「どう生活していきたいか話をうかがい、ご相談者の状況に応じて専門職がプランを考え、アドバイスさせていただきます」と楠本さん。

すっかり元気になったお二人は現在、「通いの場」(左記で紹介)の「脳の健康教室」でお世話役として活動されています。今後は「無理のないペースで美容師の仕事を続けたい」(江さん)、「自宅で採れた野菜で作った料理をご近所の皆さんに振る舞いたい」(後藤さん)。腕や膝の痛みが改善されたことで、やりたいことへの意欲がわいてきたというお二人。「ささえりあ」では、ほかにも様々なサービスを提供しています。身体に不安を感じたら、お近くの「ささえりあ」に相談してみませんか?

週一回、富合コミュニティセンターで開催されている「脳の健康教室」。二人はお世話役として、同じ地元の参加者と交流を深めています。

「介護予防」「自立支援」を目的とした主な取り組み

通いの場

地域住民が定期的に集まり、簡単な体操や趣味活動などを通して、「生きがいづくり」「仲間づくり」の輪を広げる場のことです。熊本市内でもふれあい・いきいきサロンやくまもと元気くらぶ、地域支え合い型サービスなどさまざまな形態の活動が行われており、ささえりあでは、立ち上げ支援や運営のサポートを行っています。

※ほかにも自立支援型ケアプラン作成に向けたリハビリテーション専門職派遣事業や自立支援型地域ケア会議など、専門職の視点を活かしながら、対象者のニーズに合わせた介護予防活動に取り組んでいます。


高齢者支援センターささえりあに関するお問い合わせ先

お問い合わせ

熊本市高齢福祉課

TEL096-328-2963
お問い合わせ

中央区役所福祉課

TEL096-328-2311
お問い合わせ

東区役所福祉課

TEL096-367-9127
お問い合わせ

西区役所福祉課

TEL096-329-5403
お問い合わせ

南区役所福祉課

TEL096-357-4129
お問い合わせ

北区役所福祉課

TEL096-272-1118

※熊本市外の方は各市町村の地域包括支援センター等へご相談ください

あなたのまちの 「ささえりあ」は こちらから

https://www.city.kumamoto.jp/common/UploadFileDsp.aspx?c_id=5&id=1758&sub_id=13&flid=284964

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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この記事を書いた人

熊本市を中心に31万部戸別配布のフリーペーパー「くまにち すぱいす」がお届けする、熊本の暮らしに役立つ生活情報サイトです。

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