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道路マニアの僕が国道57号への愛を叫ぶ⑧【熊大生のイマドキヒマドキ?番外編】

道路が好きなKumarismのメンバー・Fuyaが、国道57号についてマニアックな視点で語ります! 道路に関心がある方も、そうでない方も、どうぞお付き合いください!
Fuya

大分出身、熊本が大好きすぎる文学部1年男子。まさか県境を歩いて越えるとは…。


目次

阿蘇を越えていよいよ県境へ

このシリーズでは、熊本県内の国道57号の魅力を、道路好きの僕の視点からお伝えします。
今回は、県内最後の区間である、阿蘇市から大分県との県境についてです!
どうぞお楽しみください!

前回の記事はこちら
https://spice.kumanichi.com/human-culture/imadoki/128441/

カルデラの中を走る国道57号

国道57号からも阿蘇のやまなみが見える

阿蘇の外輪山を越え、国道57号は阿蘇のまちに入ってきました。
阿蘇市の大部分は、阿蘇山のカルデラの中にあります。
南北25km、東西18kmにも及ぶ阿蘇カルデラは、世界でも有数の規模を誇ります(注1)。
このカルデラの中に、およそ5万人が暮らしています。
57号は、カルデラに住む人々の生活を支えています。

(注1)参考:阿蘇カルデラ – 阿蘇ジオパーク オフィシャルサイト

熊本を支える物流の大動脈!

57号を歩いてみると、大型車の通行が多いことに気づきます。物流のトラックやタンクローリーなどさまざまです。

阿蘇の57号は、生活道路という役割のみならず、九州を横断する物流ルートとしての機能も持っています。
例えば、熊本県で消費されるガソリンの多くは九州唯一の製油所がある大分市から陸路で輸送されており、そのほとんどが57号を利用しているそうです(注2)。

(注2)参考:平成28年度 第4回九州地方整備局 事業評価監視委員会国道57号(中九州横断道路)滝室坂道路

滝室坂を越える

ここまで比較的走りやすい道が続いてきましたが、この先に熊本と大分の間の最大の難所が待ち構えています。

「滝室坂」です。
片側一車線はあるものの、急坂、急カーブで見通しが悪い区間になっています。

ここを歩くのは危険なので、路線バスに乗って撮影しました!

坂の途中には、トンネルのような構造物があります。
これはロックシェッドというもので、落石の被害を防ぐ役割を果たしています。
2012年九州北部豪雨の後に1つ増設され、今は2つのロックシェッドが通行する車両を守っています。

参考:[新版]道路工学──土木教程選書(2004) 石井一郎ら著、鹿島出版会

このように、難所の滝室坂ですが、途中には阿蘇を一望できる瞬間もあります。

この景色を見ると、個人的には熊本にやってきたという実感が湧きます!
(大分に帰るときはだいたい夜なので、真っ暗で何も見えません…笑)

こちらは、大分から熊本方面に坂を下るときに撮った写真です。
途中にはこのような「緊急避難所」が設けられています。

よく見てみると登り坂になっています。坂を下る途中で万が一ブレーキが効かなくなったときに、ここに突っ込むことで車を止め、事故を防ぐという役割を果たしています。

参考:山道で見た緊急退避所。あれは何?|今週のクルマお悩み相談|JAFMate Online

熊本県区間もラストスパート!! 最後は歩いてみた!

道の駅波野までバスでやってきました。ここから大分県との境までは5kmあります。
(バスはもう少し県境の近くまで走るようでしたが、知らずにここで降りてしまいました…)
というわけで、ここから歩いて県境まで歩いてみます!

車で通るときは、滝室坂、そして道の駅波野を越えると、県境までは一瞬でついてしまう感じがします。
けれども、歩くと1時間くらいかかります。長い!

周りは木ばかり。建物はとても少ないです。

意外だったのは、歩道がある区間が多かったこと。
けれども歩く人はほとんどいませんでした(ここも大型車が多いので、もし歩くときは注意が必要です)。

面白いと思ったのが、凍結防止剤を保管する箱が置かれていたことです。
冬になると凍結防止剤が入った袋は目にすることが多いですが、このような常設の箱は初めて見ました。

この区間は阿蘇のまちよりさらに標高が高い場所。冬の夜はとても寒そうです。

少し開けた部分に来ました。「またのお越しを」という阿蘇市の標識が。

ちなみに、写真のすぐ左側は、阿蘇市ではなく産山村です。

けれども、なかなか県境は見えません。
と、ここで、国道57号の50kmポストが!

国道10号と分岐する大分県豊後大野市の犬飼という所まであと50㎞ということを表しています。

熊本県区間の終点である三角港の近くにあったのは153kmポストでした。ここまでおよそ100kmの道のりでした。

海を眺めながら走る区間、交通量が多く道幅の広いバイパス区間、そして豊かな自然に囲まれた阿蘇の区間と、変化に富んだ道路でした!楽しかった!!

ついに…県境!

ようやく、熊本・大分県境に到着です!

次回は、現在の国道57号に戻り、阿蘇を目指して登っていきます!

お楽しみに!

路面を見てみると、県境を表すかのように舗装のつなぎ目がはっきりわかりますよ!

(県境に着いたはいいものの、ここにとどまっても帰る手段がありません。ここからさらに1時間、バス停がある大分県竹田市の道の駅すごうまで歩きました!)

ここまで長い道のり、お付き合いいただきありがとうございました!お楽しみいただけましたでしょうか?
連載は今回で最終回、ではなく、あと1回あります。

最後は、国道57号のバイパスとして整備中の「中九州横断道路」について紹介しようと思います。お楽しみに!

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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この記事を書いた人

熊本市を中心に31万部戸別配布のフリーペーパー「くまにち すぱいす」がお届けする、熊本の暮らしに役立つ生活情報サイトです。

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