脱猫背で美しい姿勢
2月22日は、数字の「2」が猫背の形に似ていることから「猫背改善の日」でもあるそう。寒さから首をすくめがちなこの季節、猫背を改善して美しい姿勢を目指しませんか。読者スタッフが改善方法を学びました。
猫背は日常の積み重ね 正しい姿勢で美しく
猫背の原因とそれが引き起こす体の不調 、改善を促すストレッチを専門家に教えてもらいました。
[理論編]PC・スマホ使用時の姿勢と運動不足が原因定期的に体を動かして改善を
猫背は、背中が丸まり、腰が前に出た姿勢のことです。猫背が続くと良い姿勢を保てなくなり、頭部が前に突き出たり、骨盤が後傾したり、膝が曲がったりします。また、頭痛や肩凝り、疲労感などの不調を訴える人も多いそうです。
日本赤十字社熊本健康管理センターの牧尾幸美さんによると、猫背の一番の原因はパソコンやスマートフォンの使用により、前傾姿勢が長時間続くこと。正しい姿勢を心掛け、定期的に体を動かすことが改善の近道といいます。「筋肉や関節の柔軟性を保ち、筋力を高めることが大切です」。
正しい姿勢を保つと呼吸もしやすくなり、栄養分や酸素が十分に供給されるほか、見た目も若々しい印象になります。牧尾さんがお勧めする筋力トレーニングとストレッチを続けて、猫背を改善しましょう。
教えてくれたのは
東区長嶺南2-1-1
壁を使って簡単にセルフチェックしてみましょう
[STEP1]壁を背に普段の姿勢で立つ
[STEP2]後頭部・お尻・かかとが壁に付くかを確認
[実践編]隙間時間に手軽にできる ストレッチ&筋トレ
猫背改善には、ストレッチで柔軟性を取り戻し、筋トレで正しい姿勢を保つための筋肉を鍛えることが大切です。今回教わった運動は、いずれも手軽で短時間で終わるものばかり。仕事の合間や寝る前などの隙間時間に挑戦してみて。
※ストレッチは安全を最優先に、深い呼吸を保ちながら、適切な範囲で行うことが重要です。自分の体調や限界を理解し、急激な動きや反動をつけることは避け、痛みを感じたら無理をせず慎重な判断を。
(1)仕事の合間に ストレッチ
胸回りの筋肉や股関節の柔軟性UP
背伸び 5秒×2
足は肩幅。手を組んで裏返し、ゆっくり真上へ伸びる。
腿上げ 左右交互に10回
両手は腰に。片足ずつ膝をへその位置まで上げる。
腰回し 左回り・右回り各3回
足は肩幅。両手は腰に。なるべく頭を動かさないように腰をゆっくり回す。
(2)仕事の合間に 筋トレ
腰回りや太ももの筋肉を鍛える
膝ボール挟み 1分×3回
いすに座って両膝の間にボール(丸めたタオルで代用可)を挟む。
骨盤前後・後傾 交互に10回
(1)足を肩幅に開き、胸を開くように骨盤を前に倒す。
(2)へそをのぞき込むように背中を丸め、骨盤を後ろ に倒す。
(1)寝る前に ストレッチ
背筋・腹筋の柔軟性UP
お祈り 10秒×2回
(1)四つんばいの態勢で両手を肩幅、足は腰幅に開く。
(2)胸、脇を床に付けるようにしながら、お尻をかかとの上 に落とす。(おでこと足の甲を床に付ける)
反らし 10秒×2回
(1)うつぶせになり、足を腰幅に開く。
(2)肩の真下に肘を置き、目線を斜め上に向けながら、上体 を反らす。
(2)寝る前に 筋トレ
腹筋・背筋を鍛える
ヒップリフト 5秒×5回
(1)膝を曲げてあおむけになり、足を肩幅に開く。
(2)お尻を持ち上げ、胸から膝が一直線になる状態をキープ する。
プランク 5秒×5回
(1)肘を肩の真下に置き、足を腰幅に広げる。
(2)つま先を立て、腹筋に力を入れながら頭、背中、骨盤、か かとまでを真っすぐにキープする。(膝を付いてもOK)
隙間時間に運動を続けた読者スタッフのリアルな感想はこちら
https://spice.kumanichi.com/hunchback-improvement/
Q&A
読者スタッフが感じる猫背に関する疑問を牧尾さんに聞きました。
- 猫背は見た目だけでなく、内臓や美容にも影響があるというのは本当ですか?
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本当です。猫背になると、大胸筋が縮こまってしまい、首や肩が凝る、腕が上がりにくくなるなどの不調が起こりやすくなります。また、呼吸が浅くなり脳への酸素供給が減少し、ぼーっとしたり、集中力が低下したりすることも。また姿勢が悪いと内臓を圧迫し、気分が悪くなったり消化不良を起こしたりする原因につながる可能性もあります。
- 足を組む習慣や横向きで寝るのが 姿勢に良くないと理解していますが、 やめられません。
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いすに座る時は正しい姿勢を意識して。足を組む場合は左右交互に組んでバランスを取りましょう。
横向きに寝ると自然と寝返りを打つので猫背への影響は少ないでしょう。むしろ枕の高さが重要。自分に合わない高さでは首の自然なアーチを保てず、猫背につながる可能性があります。
- 猫背改善のストレッチや筋トレをするのに 効果的な時間帯はありますか?
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デスクワーク中心の人は最低でも30分ごとに席を立ち、軽いストレッチと筋トレをしましょう。また、骨や筋肉は睡眠中に作られるため、寝る前に軽い運動をするのが効果的です。ストレッチによって血行が改善され、睡眠の質も向上します。