江戸時代から続くサトウキビ作り希少な加工技術、後世につなぐ【すてきびと】
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三角サトウキビ活性会会長 髙濱 希好さん
三角町では温暖な気候を生かし、サトウキビが栽培されています。文政9(1826)年、困窮していた農村地に「新たな収益の柱となる作物を」と奔走した庄屋の高橋伊佐衛門が、徳島からサトウキビを持ち帰ったのが始まりです。
髙濱さんは、サトウキビ栽培や黒砂糖の加工を通した地域づくりに力を注ぐ「三角サトウキビ活性会」の会長を務めています。昨年12月、同会の活動が評価され、豊かなむらづくり全国表彰で農林大臣賞を受賞しました。
「黒糖作りは釜から下ろすタイミングが決め手」と言いながら、沸騰する泡を見極め、躊躇(ちゅうちょ)なく指を釜に。「指先の感覚で覚えるしかなかとですよ」と笑います。
サトウキビを作る農家が髙濱さんだけになった時期もありましたが、「地域の宝となるサトウキビの価値に気付く農家が少しずつ増えてきました」。小学校や福祉施設含め栽培者は45人。黒砂糖の製造技術を習得した会員も髙濱さん含め3人に。「新しい会員にはなるべく指示はしない」と後継者を優しく見守ります。地域産業の活性化と伝統技術の継承が、地域を元気にします。
Information
私たちが作る黒砂糖は完全無農薬。三角町物産館「ラ・ガール」などで販売しています!