大谷の妻に憧れるのはやめましょう【荒木直美の婚活コラム「婚喝百景」64】
大谷の妻に憧れるのはやめましょう
婚活イベントの参加者にはきちんと婚活をしてほしいので、現実的じゃない希望を言い出す参加者には厳しい言葉(婚喝)を注入します。
その一つが、女性参加者に向けた喝で「大谷の妻に憧れるのはやめましょう」です。
憧れる気持ちは分かりますが、理想ばかり膨らんで熱気球に乗ったまま上空で景色を眺められても、それでは婚活になりません。
地上(現実)に引き戻すために、デコピンまではしませんが(笑)、婚活現場に「大谷選手のような人はなかなかやってこない」ことを伝えます。
実際の婚活イベント会場に、大谷選手のような人は来なくても、誠実で働き者、家事もできる結婚相手にはもってこいの独身男性がやってくる現実を紹介します。
先日、この話をした直後の婚活イベントで、30代後半の女性と30代後半の男性がめでたくマッチングしました。
連絡先の交換をするときに女性が口にした言葉が「こんな私ですが、よろしくお願いします」というもの。この言葉が言える謙虚な姿勢が素晴らしいと思いましたし、その言葉を聞いた男性も「僕のほうこそ」と応えていました。
婚活では、少しでも素敵な人を見つけたい気持ちは分かりますが、欲が透けて見える婚活はナンセンスです。
しかし、そういうと「妥協すればいいんですか?」と言う女性がいます。
妥協という言葉は自分が上の立場にいて相手を見下すことなので、そんな失礼な話はありません。
自分の魅力を高く見積もり過ぎて上から目線になっていると婚活では失敗します。人間だれしも未完成でどこかに欠点があるはず。それを前提に謙虚に向上心をもって婚活すれば、きっとしっくりくる異性と出会えます。
いつまでも現実から目をそらし、なかなか存在しない物件を探しに婚活会場へ来て「いい人がいない」と嘆かれても困ります。
婚活イベントは紹介所ではなく、相談所です。熊本市内の婚活イベントで「イリオモテヤマネコを探してます」と言われても見つかる可能性は低い(というかゼロ)のです。
好きなタイプの人と出会うためには希望の相手が生息していそうな場所で探すのが一番。どんなライフスタイルでどんな価値観をもっているか、相手が生活している場所でそれを察知できることもあります。
都会派が多い婚活イベントなのか?田舎暮らし派が多い婚活イベントなのか?これを先に選べば結婚後のライフスタイルが想像できてよい婚活になるというわけです。
探し物は生息地域で!! 忘れた謙虚は取りに帰るべし