世界を変える好奇心と情熱、夢【つんどく よんどく】

鈴木俊貴著
1870円 四六判 小学館
目次
僕には鳥の言葉がわかる
こんなにワクワクしながら読んだ本は久しぶりだ。
書名からスピリチュアル本を連想するかもしれないが、全く違う。新しい学問「動物言語学」の創始者であり鳥をこよなく愛する著者が、シジュウカラ語を解明するまでを、ユーモアたっぷりにつづったサイエンスエッセーである。
文字数は少なく、文体は平易。それなのに各章にしっかりと起承転結があって飽きない。ページをめくる手が止まらなくなる。「鳥の鳴き声は単なる感情の表出ではなく、意味を持った言葉なのだ」―なんて夢のある話だろう。将来、鳥や動物たちと人が会話できる日が来るかもしれない。まさに手塚マンガの実写版だ。
好奇心や情熱、そして夢。世界を変えるのは、たった一人のそれなのだ。
それにしても鳥の文法を解明する場面に、タレントのルー大柴さんが生んだ「ルー語」が登場したのには驚いた。みんなで読もう、トゥギャザーしようぜ!
今回の担当は
好きなルー語は「二兎をチェイスする者は一兎をもゲットできず」

