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熊本・山鹿温泉「眺山庭」|絶景と美肌の湯に癒される丘の上の隠れ宿

ぴちこ

熊本の温泉ソムリエ・第一号の「ぴちこ」が熊本県内の温泉宿にまつわる、歴史や人、風景、食など、訪ねた人にしか感じられない魅力を発信します!

熊本・山鹿温泉エリアで「景色も温泉も最高」と評判の宿があります。

1997年(平成9)年に創業し、高台に佇む温泉宿「眺山庭(ちょうざんてい)」。
山鹿市街地を一望できる露天風呂や、美肌の湯として知られる“とろとろの”泉質が人気です。

創業から四半世紀、2020年に新たなオーナーにバトンが渡った温泉宿は、リニューアルを経て、今なお進化を続けています。


温泉と眺望の素晴らしさだけに頼らない、宿の魅力アップの取り組みについて、自らも山鹿の温泉に魅了された、ゼネラルマネージャー・宮口秀輔さんに伺いました。

目次

温泉に身を委ねて、眺めるのは目の前に広がる山鹿の景色

眺山庭_外観1

「眺山庭」は、小高い丘の上に建つ、全12室のこぢんまりとした温泉宿です。

眺山庭_外観2

本館と離れがあり、日帰り入浴(15時〜20時)も可能。男女別の大浴場には、広々とした内湯のほかに露天風呂も備わっています。

温度の違う湯船とジェットバスを備えた内湯
温度の違う湯船とジェットバスを備えた内湯
目の前に広がるのは、菊池川とその向こうにある山鹿の街並み。

外を望むと、目の前に広がるのは、菊池川とその向こうにある山鹿の街並み。そして、八方ケ岳などの山々を望む大パノラマを楽しむことができます。

山鹿市街地を一望できる露天風呂や、美肌の湯として知られる“とろとろの”泉質が人気
夜景や星空鑑賞もできる露天風呂

夜景や星空鑑賞もでき、昼間とは違った感動が得られるのも、満足度が高いポイントです。

眺山庭_温泉
湯上がりの保湿ケアをお忘れなく

温泉の泉質は、山鹿温泉に多い、やわらかくとろみのある肌触りの「アルカリ性単純温泉(pH値9.63)」。いわゆる「美人の湯」と呼ばれ、肌をツルツルに整えると言われています。湯口から出る新鮮な湯をタオルに含ませた“温泉タオル”でしっかり顔パックすると、翌朝のしっとり肌を実感できるはず。

山鹿灯籠まつり

また、毎年8月に行われる「山鹿灯籠まつり」では、宿から花火鑑賞ができるのも魅力。レストランやラウンジ、露天風呂など、どこで見るかも楽しみの一つです(花火大会の様子はこちら

旅好きのオーナーが求める「泊まりたい宿」を実現

28年前に保養所として誕生した「眺山庭」が再スタートをきったのは2020年。福岡の企業が受け継ぎ、新しい時を刻み始めました。

ゼネラルマネージャー・宮口秀輔さん
ゼネラルマネージャー・宮口秀輔さん

「無類の旅好きのオーナーが、こんな宿に泊まりたいというお客様目線で宿づくりを行っています」。(ゼネラルマネージャー・宮口秀輔さん)

眺山庭ロビー

「長く愛される宿になるために」と、まず手掛けたのが本館のリニューアルです。和モダンな雰囲気に生まれ変わったことで、以前より若い世代のお客さんが訪れるようになったと宮口さんは話します。

続いて、さらなるブランディングの強化に取り組んだのが、離れの新設と料理のリニューアルです。

プライバシーを守る離れと、変化する旅のスタイル

「観光資源の多い山鹿を拠点にして旅を楽しんでほしい」との思いから、コンドミニアムのような意味合いをもつ離れを新設。
目の前に駐車場を設け、フロントを通らずに直接部屋に入れる造りは、プライバシーを重視するお客様に好評です。

眺山庭_離れ

「山鹿市内で観光や食事を楽しみ、遅くなっても気兼ねなく戻れるように」との工夫が随所に。変化しつつある旅のスタイルに合わせての離れのオープンということです。

離れでは、滞在中いつでも温泉三昧ができるのも嬉しい(離れの半露天風呂)
離れでは、滞在中いつでも温泉三昧ができるのも嬉しい(離れの半露天風呂)
3世代での利用も多く、世代ごとに部屋を借りて過ごせば、程良いプライバシーも守られてリラックスできると好評(離れの客室)
3世代での利用も多く、世代ごとに部屋を借りて過ごせば、程良いプライバシーも守られてリラックスできると好評(離れの客室)

女性リピーター続出。地産地消にこだわったフレンチコース

館を利用するお客さんも多く、女性客のリピーターが続出しているといいます。その理由を尋ねると、「本館のお部屋もすべて部屋風呂が付いているので、チェックインからアウトまで、いつでも温泉に入ることが出来きることと、2年ほど前にリニューアルしたお料理を気に入っていただけているようです」(宮口さん)。

部屋ごとに雰囲気の異なる本館客室(写真は「ひばり」)
部屋ごとに雰囲気の異なる本館客室(写真は「ひばり」)
「お箸でいただくフレンチコース」の一例
「お箸でいただくフレンチコース」の一例

「それまで和の会席料理がメインだった料理スタイルを、新しく迎えた料理長が得意とするフレンチをベースにしたコースに一新し、地元食材や県産牛を使ったものなど、出来るだけ地産地消にこだわったお料理を提供しています。見た目の美しさも女性のお客さまに気に入っていただけたようです」(宮口さん)。

レストランからは山鹿の夜景が!
レストランからは山鹿の夜景が!

料理をサーブするたびに上がる感嘆の声と、思わず写真を撮りたくなる美しさは、宿の自慢の一つになりファンづくりにつながっていったようです。

背伸びしすぎず、程良い距離感が心地よいおもてなしの宿

温泉、景色、料理…と、「眺山庭」ならではの魅力を最大限に生かしながら、お客さんをおもてなしするためには、「人材が欠かせません」と話す宮口さん。そこで、積極的に取り組んでいるのが、若手スタッフの育成だと教えてくれました。

ゼネラルマネージャー・宮口さん

37年間、ホテルや旅館で培ってきた接客経験を生かし、若手スタッフの育成にも力を注いでいます。

「お客様のパーソナルスペースはそれぞれ違い、距離の取り方はマニュアルどおりにはいきません。当館のスタッフは、私の行動を観察しながら各自で考えて動いてくれています」と宮口さん。

例えば、チェックイン時に荷物を預かる際や、チェックアウト時に靴を履く際のサポートなど、一歩間違えれば嫌悪感を抱かれてしまう可能性もあります。それでも、「何を求められているのか」を感じ取る姿勢を大切にしながら接客を磨いているそうです。

大地の恵み・天草最古の温泉

眺山庭フロント

さらに、宿に到着すると即座に出迎えてくれ、必要な時に声をかけてくれ、帰る際には、見えなくなるまで手を振って見送ってくれるなど、一流ホテルをはじめさまざまな現場を経験している宮口さんだからこそ、「眺山庭」らしいおもてなしを大切にし、マニュアルだけではなく、体現しながら伝えていっていると言います。

宿を後にしたとき、心から温かい感じになったことがありませんか? それはおもてなしの心が響いているから。次世代へと受け継がれるおもてなしの心は、温泉のように、いつでも温かく私たちを迎えてくれます。

まとめ:一生の思い出を紡ぐ、記念日に訪れたい宿

「借景」に「美肌の湯」。それだけでも十分魅力ですが、そこに頼りすぎず、「眺山庭」ならではの価値を追求し、進化し続けているのが、ファンを虜にしている最大の理由です。ハード面だけでなく、宮口さんをはじめとしたスタッフのおもてなしの心も進化し続けているからこそ、訪れるたびに感動が増し、「また来たい」と感じるはず。

宿での時間は、一生の中ではほんの短い時間。けれど、その時間が一生の思い出になるなんて素敵なこと。ここは、新婚旅行や記念日など、特別な日に訪れたい場所です。

♨️温泉データ 源泉「眺山庭」
眺山庭露天風呂

泉質名:アルカリ性単純温泉

源泉温度:35℃

加水あり・加温なし、源泉かけ流し

日帰り入浴料金:大人1,000円、3歳〜小学生500円、3歳未満は無料

山鹿温泉 眺山庭

住所

熊本県山鹿市志々岐2508

TEL0968-44-7712
Webサイトhttps://www.chozantei.com
営業時間チェックイン15時、チェックアウト10時/日帰り入浴 15時〜20時(受付終了19時)
休業日不定休 ※休館日はHPをご確認ください
駐車場20台

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この記事を書いた人

温泉ソムリエ&温泉ソムリエアンバサダー・熊本第一号。熊本愛強めのフリーランスのエディター&ライターです。コロナ禍をキッカケに愛犬とのキャンプにハマり、「温泉×キャンプ」を楽しむ日々を送っています。

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