VOL.473[知る・学ぶ]

「疲れが取れない」「気分が不安定になる」など、ほとんどの産後のママに起こる心身の変化。周囲の人に相談しにくかったり、自分のことを後回しにしたりするなど、我慢する人も多いようです。変化の原因や改善策、リフレッシュの方法を専門医に教えてもらいました。


教えてくれたのは

熊本バースクリニック 院長
黒田くみ子さん

https://kumamoto-birth-clinic.jp/

1人で頑張らず、産後ケアなどのサポートを上手に活用しましょう!

熊本バースクリニック 院長 黒田くみ子さん


産後つらくなる原因

ホルモンバランスの変化

おなかの中で命が育まれる妊娠中は、胎盤から分泌される女性ホルモンが増加しますが、出産後、母体から胎盤が剝がれ落ちると女性ホルモンの量が急激に少なくなります。これにより、抜け毛や気分が落ち込むといった体の変化が現れます。

女性ホルモンが妊娠前の状態に戻るのは、母乳育児の状況によって個人差があります。

育児疲れ

出産後は、昼も夜も赤ちゃんのお世話をする生活が始まります。夜中の授乳による睡眠不足、長時間の抱っこや授乳姿勢など、体への負担は想像以上に大きいもの。育児による疲れが原因で、体のだるさや頭痛、腰痛といった不調が出やすくなります。


[Q]

ちょっとした一言に傷ついたり不安になったり…気分が不安定です。

[A]

女性ホルモンの影響による「マタニティーブルー」といわれる心の変化で、ほとんどのママが経験する自然なことです。産後2〜3週間で治まりますが、2〜3カ月続くようであれば産後うつの可能性も考えられます。

対処法

買い物や美容室に行くなど、1人で過ごす時間をつくって気晴らしをしましょう。短時間でも十分リフレッシュできます。外出が難しければ、お風呂に1人でゆっくり入るだけでも効果があります。


[Q]

体の疲れが取れず、頭痛や体の凝りなどの不調が続いています。

[A]

1日3食取っているか、栄養のあるものを食べているか、睡眠時間は取れているかなど、基本的な生活ができているかどうかを振り返って。「食事をしたくない」など原因が分からない不調がある場合は、かかりつけ医に相談してください。

対処法

1人で頑張り過ぎないことが大切です。産後1年未満のママと赤ちゃんなら誰でも受けられる熊本市の産後ケア事業を活用しましょう。育児中の心と体の休息にもなります。


熊本市産後ケア事業

2021年からスタートした産後ママのための新制度

産後、育児の不安や心身のケアが必要なママと赤ちゃんをサポートする事業。産科医療機関や助産所などで、十分な休息と食事の提供、乳房のケアや適切な授乳の指導などの支援を受けることができます。

利用できる人

熊本市在住で産後1年未満のママと赤ちゃん

種類

宿泊型、日帰り型(長時間型・短時間型)

サービスの内容

ママの身体的ケア
心理的ケア
適切な授乳方法の指導
保健指導、栄養指導
赤ちゃんの発育および発達確認など

料金

実施施設ごとに料金が異なります