10月の作品:お題「飽き」
安くして だけで飽きない 保科有里
飽きたって これしか知らぬ 料理法
貯金飽き 後はひたすら 遣うのみ
あの世でも 吐いているかも 妻のグチ
すぐ飽きる 証拠に並ぶ 入門書
何十年 同じCM 視る会社
晩酌は 飽きず続けて 半世紀
その昔 接待酒で ふうらふら
飽きてくれ 旦那の日曜 男飯
飽きました 上司の十八番 うっせぇわ
アイーンを 飽く程見れた あの頃よ
弁当に 飽きて単身 赴任の夜(よ)
飽きる程 慣れ親しんだ 母の味
また鮑 もう飽きたよと 絵空事
カミさんに 飽きたら切れる 赤い糸
宇宙食 飽きてこっそり うなぎ食う
また今日も 天使の話 飽きず聞く
飽きました 退社の彼は 20歳
昼カレー 夕食カレーに オレ笑顔
秋が来た 飽きも来たよと 妻が言う
おにぎりの 具が梅干しの 365日
飽きんばい 筋肉フェチの タンパク質
カレーでも 三日続けば 嫌になる
形から 入って飽きる 趣味ばかり
飽きが来て 本物になる 夫婦仲
ハゲ栁 気持ち悪すぎ 飽きてくる
三日間 三食ずっと うどん食べ
聞き飽きた あなたの自慢 聞き流し
飽きたとも 言えず夫と 半世紀
うちの妻 飽きることなく 愚痴を吐く
平凡な 飽き来ぬ妻の ふくよかさ
飽きもせず 愚作の投稿 考えて
口喧嘩 どうでもいいや 倦怠期
飽きっぽい このオレなのに 共白髪
B型じゃ すぐ飽きるのも 許しちゃう
飽き性も 切り替え早いと 褒められる
飽きもせず 投稿三年 石の上
飽きよりも 認知気になる 老夫婦
金余り もう飽いた言う 夢をみた
飽きもせず 歌ったサライ ありがとう
冷え込んで 飽いた猛暑を 懐かしむ
飽きるほど マツタケ食べた 夢だった
聞き飽きた 「今から三十分 お得」
あの曲は 飽きるほど聞き まだ飽きぬ
空威張り マツタケ飽いた シメジ食う
飽きもせず ハシゴして視る 韓ドラ派
飽き知らず 一つ覚えの クッキング
新婚は 愛晩婚は 超我慢
屁理屈の 会見よりも 補償金
飽きるほど ボーナス五回 貰えれば
飽きの来ぬ 秋刀魚と飽きて きたさんま
飽きるほど 家に居ないな 諭吉さん
またまたと 何日続く このカレー
食欲の 飽き来ずに秋 太り気味
取りあえず 刺激欲しくて 無精ヒゲ
子供部屋 ポケモンとんと 見かけない
飽きが来た お互い様と 妻が言う
飽きたから くれた服恩 着せられる
らくちんでも 惣菜チンは 食べ飽きる
秋深し 今日も晩酌 飽きは来ず
飽きっぽさ 変える相手の 早いこと
飽きもせず 煙まみれの チンジャラリ
腕まくり 三日も続く 得意食
今どこに 一緒に寝てた シロクマくん
孫曰く キャラ弁よりも 肉多め
飽き飽きの マスク外せば 孫が泣く
100年の 恋も冷めるし あんた誰
麦めしと 芋で飽きない 終戦後
飽き来ない 俺は家内と 半世紀
冬服を 無彩色から 原色に
あきたかい? いいえ芋煮は 飽きしません
喧騒に 飽きて米炊く ソロキャンプ
聞き飽きた 上司の話す 過去自慢
懲りたのを 飽きたと気取る 色男
万度見も 向ける笑顔に 飽きは来ず
色褪せる 変わらぬ街と 期待感
縛られる 同じ風景 同じ人
飽きが来る 新たな旅路 今ここから
飽きもせず 日に日に旨く なるカレー
不思議だね カレー続いて 旨くなる
飽きたけど マスクメークが 板につき
ナタデココ ティラミスタピオカ パンケーキ
もうたくさん ごちそうさまの 性被害
コツコツと 飽きず懲りずで ノーベル賞
ステーキも 朝昼晩じゃ 飽きが来る
飽きなくて よかった今じゃ 共白髪
飽き飽きと 悪口言って 今空き家
ステーキも 十日続けば 食べ飽きる
鍋好きも 五連チャンは 流石にね
あれこれと 趣味を始めて すぐ飽きる
八十年 毎日お米 飽きは来ず
スパイスの 愛で飽きない 母の味
もういいよ 愚痴と不満は 聞き飽きた
また今度 もう聞き飽きた そのセリフ
飽きている 右に同じく 私もね
飽きました アレコレやれと 使われる
飽きこない 夢に出てくる あなたには
飽きました 小銭だらけの 財布には
飽きるほど やってみたいな 無駄遣い
テレワークに 飽きたら妻は メシワーク
難しいが 決して飽きぬ グチ川柳
似たような 恋愛ドラマ 食傷し
ワイドショー まだそのネタを やってるの?
飽きるネタ SDGs 二刀流
秋の安芸 空き出ぬホテル 待つの飽き
いつまでも 続く物価高 もう飽きた
飽きるほど お金も暇も 余裕ない
飽きるほど サンマを食べて みたかった
もう飽きた 通販グッズ 部屋じゅうに
北のドン ロケット遊び 飽きてくれ
秋きたる 夏の暑さは もう飽きた
ダイエット 変わらぬ体重 飽きが来た
秋だけど 飽きないうまさ さつまいも
通学路 2年かよって もう飽きた
ゴム婚で そろそろ伸びる 赤い糸
マスクしちゃ 「欠伸」や「げっぷ」 出来やせぬ
フォアグラも トリュフ、キャビアも 飽きた夢
お天気屋 予報士今日も 雨と言う
近頃は 背中合わせの 夫婦風呂
夏に飽き 秋ちょっぴりで 冬となる
異性には もう辟易と 見栄を張り
もう飽きた 今年も言えず 銀婚へ
日常が 毎日飽きて つまらない
また来たぞ 老いた話題の 五七五
飽きっぽい 俺も妻には 一途です
お互いに 同じ話を 共白髪
飽きるほど 読んだのに孫 忘れてる
山に飽き ふもとに降りた アキアカネ
すぐ飽きる 寄り道だらけの 好奇心
映え料理 そろそろ飽きて きたスマホ
秋なのに 金婚なのに 飽きは来ず
憶えてない 言い飽きないのか 偉い人
継続は 力と飽きず 晩酌を
美味しいと 褒めたばかりに 食べ飽きた
聞き飽きた 自慢話に 説教は
遊ばれて いたのは私 猫じゃらし
響かない 弁解の後の 愛してる
次こそは いつまで続く その言葉
物価高 そろそろ飽きる もやし鍋
屁もこいて 秋の商い 飽きてきた
飽くまでも 直球投げる 土性骨
持久戦 食べ放題の 店と客
韓ドラは 何回見ても 飽きません
まだ暑い 夏は飽きたぞ 秋よ来い
本当は 飽き飽きしてる ひきこもり
ゼミとセミ 飽き飽きしてる 夏合宿
ときめきは 100でも飽きぬ そりゃ動悸
猛暑日に 飽きても戻らぬ ビール腹
蕎麦打ちに 飽きてそば饅 作り出し
薬増え 喉が飽きたと ストライキ
朝昼晩 ご遠慮したい 卵がけ
妻よりも 長い付き合い アルコール
飽きもせず 酒と付き合い 金婚式
また増える 飽きて枕に なった本
まだ暑い 秋が来ないで 飽きが来る
二日目に もう飽きている 日記帳
飽きもせず 勤め続けた 定年日
飽きさせず 老舗はずっと 同じ味
聞き飽きた 自慢に耐えて おごられる
飽きたから サヨナラ言われ 恋が去り
信念の 見えぬ答弁 聞き飽きる
飽きてきた 頃に手習い 褒められる
また夏日 もうやめてくれ 素麺は
飽きれたね 長袖おらぬ 紅葉狩り
飽きもせず ミサイルを撃つ 北の空
飽きるまで 騒ぎ続ける ワイドショー
50年 商い一筋 まだ飽きない
女房に 言ってはいけない これ美味い
大豊作 家庭菜園 今日も芋
褒められて 調子に乗ったら 飽きられた
俺痩せる もう聞き飽きた 嫁が言う
飽きもせず TikTokを 見てる君
起きなさい 早くしなさい 言い飽きた
もういいよ ゲームの話 聞き飽きた
もう飽きた 鶏肉だけの 1週間
飽きる日が 来ると思えぬ 酒と妻
すぐわかる 飽きもせず来る 偽電話
また鰻 もう飽きたなあ なんちゃって
いい加減 飽きたから夏 消えてくれ
秋なのに 夏日が続き 飽きれます
どうしても 三日坊主が 治らない
お互いに 飽きない方と 結ばれる
美人だと 言い張る妻に まだ飽きぬ
真っ盛り 秋の大和路 飽きはなし
飽きる程 貢いだものだ 宝くじ
半世紀 続け未だに 飽きぬ酒
読み聞かせ 飽きたか孫が 本隠す
諦めか 飽きたか妻の ダイエット
飽き飽きと させてやらかす トラのアレ
三大欲 飽きたころには あの世行き
飽きが来た 秋で断念 ダイエット
飽き深し 隣でメール する人ぞ
飽きるとか 飽きないだとか 超えた妻
飽いたとて エンドレスです 老いふたり
飽き飽きの 顔がずらりの 首相談
飽き性の 私が飽きぬ 五七五
秋嵯峨野 この絶景に 飽きはなし
申し訳 ありませんもう 聞き飽きた
またサンマ 言ってた昭和 懐かしく
季語だけが 秋なのに夏 もう飽きた
松茸を 食べ飽きたから つぎサンマ
巣籠に 飽きて弾けて インフルに
やっと秋 猛暑に飽きて やつれたぞ
食の秋 松茸飽きた 言いたいな