本人も忘れていた… あるレコードとの出逢い

1969年にデビュー曲『白いブランコ』が大ヒットしたビリー・バンバン。先日、そのビリーバンバンの菅原進さんが、私の番組に出演してくださいました。御年74歳という進さん。最近はご自身のYouTubeチャンネルでアニメのカバー曲を配信していて、4月に投稿したAdoの大ヒット曲『うっせぇわ』のカバーは、既に60万再生を突破しているとのこと。

ビリーバンバンといえば麦焼酎のCMソングなどでおなじみですが、透明感のある美しいハーモニーが印象的なデュオ。その歌声からは想像できないカバーへの挑戦です。聴いてみると原曲のリズム感とは全く別物。ゆったりとしたアコースティックなアレンジで歌われています。そのギャップが、今の世代にも新鮮な驚きと共に受け入れられているのでしょう。最近、私が感じているネット社会ならではのエイジレスな音楽の広がり方は、これからの音楽の聴き方を大きく変えていく気がしています。

今回ご紹介するレコードは、番組のやりとりの中で本人が一番びっくりされていたあるレコード。実は菅原進さんは1976年、鶴屋百貨店の夏のキャンペーンソング『すてきな出逢い』という曲をリリースされているのですが、本人も忘れていたようで「それはぜひ聴きたい、送ってください」という話になりました。当時は高度経済成長期で、こうした地方のオリジナルレコードの制作も、頻繁に行われていたのでしょう。まさにこの『すてきな出逢い』というタイトルにふさわしい、進さんと忘れていたレコードとの再会。私もちょっと、うれしかった話です。

イラスト・松田アツコ

※今回紹介したレコードは10月19日(火)放送のFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(16時~18時55分)で放送する予定です。

しまだ・のぶあき/1951年生まれ、熊本市出身。東京のデザイン会社でコピーライターとして社会人デビュー。帰熊後、広告代理店でコピーライター&プランナーとして活躍。現在はFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(火曜・16時~18時55分)、同「ミッドナイトコモエスタ」(水曜・0時~1時=全国コミュニティFM番組)、RKKラジオ「昭和歌謡大作戦」(日曜・20時~20時55分)の選曲家、パーソナリティーを務め、幅広い年齢層に昭和の曲を届けている。