カルチャールーム

円盤で時間旅行 嶋田宣明 106回

今から40年前の1982年、「赤いスイートピー」で同性にも人気となった松田聖子の後釜を狙うアイドルが、大量にデビューした年でした。中森明菜、早見優、小泉今日子、堀ちえみ、三田寛子、石川秀美ら、当時は“花の82年組”と呼ばれ、若者たちがデパートの屋上のライブやサイン会に押しかけた、アイドル幕開けの時代だったのです。

当時の私といえばそんなアイドルには目もくれず、デビューから追いかけてきた山下達郎や竹内まりやなどのCITYPOPSばかりを聴きまくっていたそんな時代でした。当然アイドルの曲には疎く、テレビやラジオから流れてくるヒット曲ぐらいしか知る由もなかったのです。そんな中、その82年組のカワイコチャン路線から一人抜け出してきたのが中森明菜。「少女A」というタイトルを最初に聞いた時は、少年犯罪で匿名とされる手法をそのままタイトルにした、どこか危うさを感じさせる歌に、大人びた雰囲気を感じたものです。

今年2022年は“花の82年組”の40周年アニバーサリーの年。現役で歌い続けている人や、女優に転身した人、芸能界から引退し母として生きる人など、その生き方はさまざまです。

2017年のディナーショーを最後に、表舞台から姿を消した中森明菜。彼女にとっても記念の年となる今年、できればCDとかのスタイルだけではなく、「少女A」から美しい大人の「女性A」としてファンの前にその姿を見せてほしいものです。

イラスト・松田アツコ

※今回紹介したレコードは2月22日(火)放送のFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(16時~18時55分)で放送する予定です。

しまだ・のぶあき/1951年生まれ、熊本市出身。東京のデザイン会社でコピーライターとして社会人デビュー。帰熊後、広告代理店でコピーライター&プランナーとして活躍。現在はFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(火曜・16時~18時55分)、同「ミッドナイトコモエスタ」(水曜・0時~1時=全国コミュニティFM番組)、RKKラジオ「昭和歌謡大作戦」(日曜・20時~20時55分)の選曲家、パーソナリティーを務め、幅広い年齢層に昭和の曲を届けている。