デタラメ日本語で歌われる 意味不明の異国歌謡

DJ仲間が集まる機会の一つに、誰かのバースデイというのがあります。今回ご紹介するレコードも実は私の誕生日に、後輩のDJからプレゼントしてもらった一枚。このレコードを紹介するにあたって、一つ思い出した事があります。それは昭和40年代前半に日本で撮影され公開された映画「007は二度死ぬ」。当時の人気外国映画で、日本を舞台にしたものは珍しく、日本人の私にとってはちょっと誇らしげに思える映画でした。ところが、映画館のスクリーンに映し出された日本は、高度経済成長期の当時とは違った、妙な違和感にあふれたアジアンチックでチグハグな世界。その時、気になったのが外国人のしゃべる日本語でした。

今回の一枚は、まさにその違和感をそのまま何のちゅうちょもなく歌にしたレコード。フランスのダニエル・ヴァンガードとジャン・クルジェールによる音楽プロジェクト“YAMASUKI’s”でリリースされた『YAMASUKI』というタイトルのEP。針を落として最初に聞こえてくる日本語?が「コホーニーナーツヲカター!!」…????いや、何度聞いてもそう聞こえる。その後に「カタチヲトッテクダサイ」や「ウレシイィィ」とかそれらしき日本語は聞こえてくるものの、意味はさっぱりチンプンカンプン。子どもたちのコーラスの歌詞の中にも不思議な言葉が羅列されています。まさに「007」の世界で感じた違和感以上のデタラメさ。一度聴いたら耳に残って忘れることのできない不思議ソングです。

※今回紹介した曲は7月21日(火)放送のFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(16時~18時55分)で放送する予定です。

しまだ・のぶあき/1951年生まれ、熊本市出身。東京のデザイン会社でコピーライターとして社会人デビュー。帰熊後、広告代理店でコピーライター&プランナーとして活躍。現在はFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(火曜・16時~18時55分)、RKKラジオ「昭和歌謡大作戦」(日曜・20時~20時55分)の選曲家、パーソナリティーを務め、幅広い年齢層に昭和の曲を届けている。