注意したい紫外線による「光老化」 正しい日焼け対策と適切なケアを【メディカル百科】
美容皮膚科編
紫外線量がさらに増えるこれからの季節。肌のダメージを放置すると、シミやしわ、たるみなどの光老化が進んでしまいます。正しい紫外線対策とケアの方法を皮膚科専門医に聞きました。
─日焼け対策で特に大切なことは何ですか。
日差しが強い熊本は、9月くらいまで紫外線量が多く、肌へのダメージが大きくなります。適切な日焼け対策とケアをしないと光老化が進みかねません。まず日焼け対策で大切なのが、肌に塗る日焼け止め剤の量です。適量は、大きめのパール2個分、もしくは500円玉1個分。ベタベタする使用感がいやで、少量で済ませていては効果を期待できません。額や頬、鼻など顔の中で高い部分は重ねづけするようにしましょう。次に、塗るタイミングも重要です。日焼け止め剤は、朝起きて洗顔後、基礎化粧品で整えた後すぐに、顔や耳、首すじ、手、足など、紫外線が当たる部分に塗る習慣を付けると塗り忘れがありません。多過ぎると思っても、30分ほど置くと、ベタつきや白浮きがなじみます。お出かけ前のメーク時に、UV効果のあるファンデーションやスプレーを重ねると、効果がより高まります。
─日焼け止め剤でSPFやPAの表示をよく目にします。
SPFはUVB(紫外線B波)、PAはUVA(紫外線A波)の防止効果を示しています。加えて最近注目されているのが、たるみの原因となる近赤外線やブルーライトに効果を示す日焼け止め剤です。この購入については、皮膚専門の医療機関への相談をおすすめします。
─できてしまったシミやしわへの対応は。
この時季、施術後に遮光の徹底が必要なシミ取りを希望される方もいますが、遮光が難しく、うっかり日焼けしてしまった人は、むしろ、ダメージを受けた肌を整えるタイミングと捉えましょう。日焼けした肌はいわば、やけど状態。水分がなくなっているので、まずは肌を優しくいたわることが大切です。イオン導入よりさらに深部に浸透するエレクトロポレーションによる導入治療で、肌の水分量を高める効果が期待できます。また日焼けによる炎症を抑える、飲む日焼け止めや点滴などもあります。紫外線対策に効果的といわれる抗酸化作用を持つトマトなどの緑黄色野菜を意識して取るのもよいでしょう。
─他にこの時季効果的な治療は。
くすみ対策のトーニング治療は、肌色の基礎づくりという点でおすすめです。紫外線量の多い夏が終われば、濃いシミにはレーザーによる治療も選択できます。肌の状態が気になる人は、専門医にご相談ください。
店舗情報
AYUMI SKIN CLINIC(アユミスキンクリニック)
住所 | 市電「水道町」前 |
TEL | 096-312-5105 |
営業時間 | 月水木金/9時30分~17時30分、火土/9時30分~15時30分 |
休業日 | 日曜、第1・3土曜、第2・4火曜、祝日 |
備考 | https://ayumi-skinclinic.com/ |