旅立った愛犬 感謝の気持ちを手紙に【村上美香のヒトコトつれづれ】

19歳1カ月の愛犬が旅立ちました。ずっとエアコンをつけっぱなしにしていた家も、今は帰るとひんやり。「もういないんだ」と思います。
昨年末くらいから発作が続いていたので、ほぼ毎日動物病院に通っていました。何も食べなくなって1週間、動物病院の先生から「目の反応から最期のサインが出ているから、もうそんなに長くないと思います」と告げられました。
最期の日は一日抱っこして過ごしました。夜は毛布に包んでベランダに出て2人で星を見ました。愛犬には星が見えていたか分かりませんが、外の空気が気持ちよさそうでした。夜中、愛犬をおなかに乗せてベットに入り体温を感じながら眠りにつきました。
午前3時ごろ、ふと目を覚ますと、愛犬はもう息をしていませんでした。私は少しの音でも目覚めていたので、静かに息を引き取ったのでしょう。どうしていいか分からず、私は泣きながら夜が明けるまで家の中を歩き回っていました。
後日、ペット霊園でお経をあげていただき、「行ってらっしゃい」と送り出しました。これまでずっと「行ってきます」と愛犬に言ってきた私が、初めて逆の立場になったのだと気付きました。送り出すのってこんなに寂しいものなんですね。最期まで本当にかわいい、いとしい存在でした。
「ペットへの手紙を書くこと」が喪失感から感謝への気持ちに移行できる良い方法だと聞きました。これから少しずつ、思い出を反すうしながら愛犬への感謝の手紙を書こうと思います。