“大丈夫、大丈夫だよ” 懸命に生きる人の心に寄り添う歌を【すてきびと】

熊本を拠点に全国でライブ活動を行い、楽曲提供なども行っています。

祖父が児童合唱団の指揮者、母がピアノ教師という音楽一家で育った嘉悦さん。しかし「あまり家にいない父と、うつ病で寝込みがちな母と暮らし、苦しみを一人で抱え込んでいました」と振り返ります。大学を卒業後、東京で就職したものの、ストレスから自傷行為を繰り返すようになり退職。その頃、東日本大震災を経験し、心細さから気持ちを紛らわすかのように始めたのがギターや作曲でした。

26歳の時に帰熊、就職した会社の同僚とデュオを結成し歌うように。「歌詞や曲があふれてきた。普通じゃない家庭で育ったからこそ、苦しみながら懸命に生きる人に届く言葉があるんだと思えるようになりました」

昨年4月にシンガー・ソングライターに専念。”大丈夫、大丈夫だよ”。寄り添うような歌詞が印象的で、「背中を”押す”ではなく、”さする”ような歌を歌っていきたい。聞いた人が少しでも心が軽くなってくれたらうれしい」と話します。