全てが一様である必要はない 誰もが人として尊重される社会に【すてきびと】
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トランスジェンダー
曽方 晴希さん
17歳の時にトランスジェンダーであることをカミングアウトし、人生が大きく動き出しました。現在、放課後児童育成クラブで働き、性的少数者に関する講演活動にも力を注いでいます。
「幼少期から性別に違和感があり、小4で初潮を迎えた時、体の変化に衝撃を受けました」。中学生まで偽りの自分で居続け、誰にも心を開けず、不登校や自傷行為を繰り返していました。
意を決し、性別への違和感を手紙にして母の枕元に置いた曽方さん。「何日も返事がなく不安な日々を過ごした」と当時を思い出し語ります。母も悩んだ末、祖母に相談すると、「あの子はあの子のまま、あんたの子に変わりはない」。その祖母の一言が、曽方さん親子の背中を押すきっかけになりました。
育成クラブでは、これまでの経験から、子どもたちの小さな変化に寄り添い、何げない発言にも相手が傷つく言葉があるかもしれないことを伝えるようにしています。「考え方や捉え方が、一人一人違うように、全てが一様である必要はないと思います。ただ、自分が発した言葉の重みを知り、誰もが人として尊重される社会になってほしい」
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性に関して悩む人との対話のきっかけづくりをしていけたらと思います。