シュールな面白さ 気付いたら虜に【つんどくよんどく】
たまごのはなし
著者:しおたにまみこ
今回はブラックなたまごのお話をご紹介いたします。いやいや、価格高騰の話ではなくて。
ある日突然、目を覚ましたたまご。思考し、動き、話をし始めます。ですが、へ理屈だし、ひねくれているし、意地悪だし、正にブラックなたまごなんです。相方のマシュマロをして「こまったたまごだよ」と言わしめるほどです。
繊細で細密かつ独特な鉛筆画のイラストが、シュールさを際立たせます。でもこのたまご、ジワジワ来ます。哲学書をめくるような感覚になって読み進めていくと、驚愕しつつもクスッと笑ってしまう。気付いた時にはたまごの虜(とりこ)になっています。読めば読むほど引き込まれていくのでご注意を。
絵童話として刊行されていますが、正直このシュールな面白さは大人にしか分からないだろうと思っていました。が、しっかりと子どもにも受けがいいみたいです。大人は時々ハッとしながら、子どもは純粋にユーモアを楽しんで。難解な自己啓発本よりおススメですよ。
紹介するのは
金龍堂 まるぶん店
尾方 友紀さん
某チェーン店のほうじ茶ラテの復活を強く希望します!(再度)