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社会からの圧力に苦しむ母たち【つんどく よんどく】

著者:オルナ・ドーナト 訳:鹿田 昌美 発行 新潮社 判型 B6判 価格 2200円

「母親になって後悔してる」

本書はイスラエルの社会学者が、アンケートで「母親になって後悔してる」と答えた23人のユダヤ人女性に行ったインタビューをまとめたものだ。大前提として言っておきたいのは、このタイトルは子どもを愛していないとかそういう意味ではない。後悔しているのは「母親」という役割になってしまったことに対してだ。

この本で語られる、イスラエルの社会が母親にかける圧力は強い。それは日本にもかなり共通するし、むしろさらにひどいのでは、と考え込んでしまう。

政治も社会も、母親と子どもに驚くほど冷淡なこの国。不都合な時には父親の存在は透明化されがちで、出産育児の責任は大体において母親に押し付けられる。「母性」という呪いのような妄信のせいで。

このタイトルの本を家に置き難い方もいらっしゃるだろうが(本屋が言うのもなんですが図書館って手も…)、母親になることについて、少しでも考えたことがあるならぜひ。救いになる人は少なからずいると思う。

紹介するのは

蔦屋書店熊本三年坂 榮 詳平さん
蔦屋書店熊本三年坂 榮 詳平さん

映画と音楽と、楽しい酒のために働く書店員

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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