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イベント情報

ななみ先生と浦田先生が答えます! 住まいと暮らしのQ&A[2024 春]

ななみ先生と浦田先生が答えます! 住まいと暮らしのQ&A[2023 秋]

「お金」は、私たちの生活と切っても切り離せない存在。できるだけ、上手に、賢く付き合っていきたいものです。本紙「家計簿チェック」コーナーでおなじみの佐藤ななみさんと浦田幸助さんに、知っておきたい、住まいと暮らしのお金の情報について聞きました。

ファイナンシャルコーチ 佐藤ななみさん
ライフプランを柱に、家計管理・住宅資金・保険・資産形成に関する講座やコンサルティングを展開。NPO法人ら・し・さ理事として、終活やエンディングノートの普及・啓発にも取り組む。 https://financialcoach.jp/
ファイナンシャルコーチ 佐藤ななみさん
ライフプランを柱に、家計管理・住宅資金・保険・資産形成に関する講座やコンサルティングを展開。NPO法人ら・し・さ理事として、終活やエンディングノートの普及・啓発にも取り組む。 https://financialcoach.jp/
ファイナンシャルプランナー 浦田 幸助さん
浦田幸助FP事務所所長。個別相談への対応やセミナー開催など、活動は多岐にわたる。ファイナンシャルプランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャルプランニング技能士。 https://www.sfpmoney.jp/
ファイナンシャルプランナー 浦田 幸助さん
浦田幸助FP事務所所長。個別相談への対応やセミナー開催など、活動は多岐にわたる。ファイナンシャルプランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャルプランニング技能士。 https://www.sfpmoney.jp/
目次

春はマネープラン見直す“絶好機” 収支バランス取れた予算計画を

もうすぐ新年度がスタート。この春から、進学や就職・転勤に伴い、新天地で生活が始まるという方も多いのではないでしょうか。そうなると、住居費や教育費など、家計にも大きな変化が出ますね。また、4月は年金支給額が変更される月ですし、お勤めの方は昇給を期待されるかもしれません。

家計収支に変化が生じるこのタイミングは、マネープランを見直す絶好の機会といえます。これからの安定的な家計運営のために、予算編成に取り組んでみませんか。

このとき、部分的な増減にばかり気を取られてしまわないよう気を付けたいですね。家計の健全性は収入の多寡で決まるものでもありません。いくら入ってきて、いくら出ていくのか? 家計全体を俯瞰(ふかん)する視点で、バランスの取れた収支を組み立てることが重要です。

(佐藤)

年内に新築住宅を購入予定 利用できる補助金は?

今年中に新築住宅を購入する予定です。補助金などの優遇措置があれば最大限利用し、費用負担を減らしたいと思います。これから利用できる国の補助金にはどのようなものがありますか。

省エネ住宅を対象に三つの補助制度あり

2024年度に予想される新築住宅関連の国の補助制度のうち主な三つを紹介します。いずれも一定の省エネ性能を持つ住宅が対象です。

23年度実施の「こどもエコすまい支援事業」の後継事業である(1)「子育てエコホーム支援事業」は、子育て世帯・若者夫婦世帯向けに、高い省エネ性能を持つ新築住宅の取得などを支援。「長期優良住宅またはZEH住宅」が対象で、補助額は原則、長期優良住宅が100万円/戸、ZEH住宅は80万円/戸です。

新築補助金の主流である(2)「ZEH化等支援事業」は21~25年度の継続事業で、24年度もエネルギー対策予算案に盛り込まれています。23年度と同じような内容になると予想され、補助額は55万~100万円/戸となる見込みです。

(3)「地域型住宅グリーン化事業」は、省エネや耐久性などに優れた新築・中古の木造住宅に補助金が交付される制度です。23年度は二つの補助タイプがあり、「通常タイプ」は地域型住宅グリーン化事業のみで完結、「こどもエコ活用タイプ」は、こどもエコすまい支援事業に加える形で適用されました。補助額は70万~140万円で、24年度も実施される可能性が高いと思います。

いずれの補助金にも予算枠があるため、補助を受けたい方は、早めに情報収集に取りかかりましょう。

(浦田)

知っ得情報

地域型住宅グリーン化事業

地域型住宅グリーン化事業は、政府が進める省エネ関連事業の一つ。環境に配慮した優良木造住宅を提供する中小工務店を対象に補助金で支援し、地域に省エネで高性能な木造住宅を増やすことが狙いです。

補助金を受けるには、(1)主要構造が木造(2)政府が対象としている中小工務店が建てた新築(3)住宅タイプに基づいた採択通知以降に着工(4)地域材を積極的に使用―の四つの要件を満たす必要があります。(浦田)

光熱費抑制へリフォーム検討使える補助金を教えて

エネルギー価格の高騰と、今後の物価上昇の流れを踏まえ、光熱費を抑制できる住まいにリフォームしたいと考えています。使える補助金があれば教えてください。

省エネリフォーム 国が支援 申請は工事の登録事業者へ

住宅の省エネ化推進に向け、国が継続的に補助金施策を打ち出しています。2024年度も、国土交通省・環境省・経済産業省の3省連携による「住宅省エネ2024キャンペーン」が展開されます。該当工事を検討中なら、積極的に活用したいものですね。

まずは、子育て世代を対象にした「子育てエコホーム支援事業」(国交省)。(1)開口部の断熱改修(2)外壁・屋根・天井または床の断熱改修(3)エコ住宅設備の設置(4)子育て対応改修(5)開口部の防災性向上改修(6)バリアフリー改修(7)空気清浄機能・換気機能付エアコンの設置(8)リフォーム瑕疵(かし)保険などへの加入―のいずれかで最大60万円の補助金を受けられます。

高性能な断熱窓への改修には「先進的窓リノベ2024事業」(環境省)が用意されています。工事内容に応じて最大200万円の補助を受けることができます。

「給湯省エネ2024事業」(経産省)は、(1)ヒートポンプ給湯器(2)ハイブリッド給湯器(3)家庭用燃料電池―の導入で1台当たり8万~20万円を補助。また(1)~(3)の導入に併せ、電気温水器や蓄熱暖房機の撤去工事をした場合、1台当たり5万円または10万円が上乗せされます。

また、賃貸集合住宅オーナー向けには「賃貸集合給湯省エネ2024事業」(経産省)も。従来型給湯器から、補助対象のエコジョーズまたはエコフィールに取り換えると、1台当たり5万円または7万円が補助されます。

全ての補助金はリフォームや取り換え工事などをする登録事業者(施工業者)を通じて申請します。詳細については工事内容と合わせ、登録事業者とご相談ください。

(佐藤)

全ての補助金は登録事業者を通じて申請を。

1月に始まった「新NISA」具体的にどう変わる?

金融機関の勧めで一昨年、つみたてNISAを始めました。1月から「新NISA」に変わりましたが、具体的に何がどう変わりますか。また、必要な手続きがあれば教えてください。

最大利点は非課税期間の無期限化 新たな手続きは必要なし

NISA(少額投資非課税制度)は2014年に始まりました。当初は、23年までの10年間に限り、年100万円までの投資から生じた利益について5年間非課税とするルールでした。その後、16年に非課税枠が年120万円に引き上げられ、18年には、年40万円までの積み立て投資については20年間非課税とする「つみたてNISA」が加わりました。これらの制度が終了するに当たり、内容が大幅に拡充、恒久化された制度が「新NISA」です。

最大のメリットは、従来は5年または20年と限定されていた非課税期間が無期限となることでしょう。また年間投資上限額が360万円に拡大されます。これについては、内訳を「つみたて投資枠120万円」「成長投資枠240万円」としており、旧制度では、つみたてNISAと一般NISAのいずれか一方しか選べなかったのに対し、併用可能となります。生涯通算の投資限度額も1800万円に拡大されました。

旧制度で投資した資金は、非課税期間が終了するまでそのまま運用を続けることができます。新NISA口座は、既に開設している金融機関で自動的に開かれ、つみたてNISAで注文していた投資信託も引き続き、自動購入されます。金額や銘柄の変更がなければ、特にすべき手続きはありません。

(佐藤)

知っ得情報

金融資産運用の税の内訳

預金や投資信託、株式投資など金融資産運用から生じた利益については、通常20.315%の税が課されます(源泉分離課税)。内訳は(1)所得税15%(2)住民税5%(3)復興特別所得税0.315%─です。

③は東日本大震災の復興財源の確保を目的とした税で、2013年~37年の25年間、所得税額に2.1%を加算して徴収されることになっているものです。「.315」は「15×2.1%」から来ていたのですね。(佐藤)

春から一人暮らしをスタート 引っ越し代節約のコツは?

この春、一人暮らしを始める予定です。引っ越し費用はどのくらいかかるでしょうか。できるだけ節約したいと思いますが、どんな方法がありますか。アドバイスをお願いします。

時期をずらし、荷物を減らして複数の業者に見積もり依頼を

引っ越し費用の相場は、時季や荷物の量、移動距離によって変わってきます。3、4月の繁忙期には、通常期の1,5~2倍に値上がりします。ある引っ越し業者を例に挙げると、単身で熊本から東京まで引っ越すと、通常期で10万円程度ですが、繁忙期は20万円以上になる場合もあるようです。

そこで、引っ越し代の節約方法をいくつか紹介します。

  1. 時期をずらす…引っ越し月は変えられなくても、月~水曜の午後など、業者の作業が集中しにくい日時を選ぶのも費用の節約につながります。
  2. 荷物を減らす…荷物の量が多ければ必然的に引っ越し費用は高額になるため、訪問見積もりの前に、ある程度部屋を整理し、荷物の総量を減らしておきましょう。
  3. 複数の業者に見積もりを取り料金交渉する…まず複数の引っ越し業者から相見積もりを取って比較し、それを持って料金交渉をしましょう。交渉が苦手なら、家族や友人に頼むのも一つの方法かもしれません。
  4. 「単身引っ越しパック」を利用…業者によって違いがありますが、高さ170×幅100×奥行き100㎝程度のコンテナに荷物を積み込んで輸送するサービスです。決まったサイズのコンテナを使うことで1台のトラックに複数のコンテナを効率的に載せられるため、料金が割安になります。
  5. 自分で運ぶ…近距離かつ荷物が少なければ、自分で運ぶのが一番安いです。

以上を参考にしてみてください。(浦田)

時期をずらし、荷物を減らして複数の業者に見積もり依頼を

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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この記事を書いた人

熊本市を中心に31万部戸別配布のフリーペーパー「くまにち すぱいす」がお届けする、熊本の暮らしに役立つ生活情報サイトです。

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