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合志市|子連れカフェ「Jicca(ジッカ)」は、ママたちの“思い”を実現した実家のようにくつろげる場所 

合志市に親子カフェオープン!

2024年1月、熊本県合志市御代志(みよし)に「ママたち」の「ママたちによる」「子育て世代のための」カフェがオープンしました。

コンセプトは「親子でごろん。実家のようにくつろげるカフェ」―。どんな場所なのか、取材してきました。

目次

閑静な住宅街にたたずむリノベーションカフェ

合志市の完成な住宅街に、空き家をリノベーションした子連れカフェ「Jicca(ジッカ)」があります。

中をのぞくと、小さな子ども連れのママや妊婦さん、食事に訪れた近所のおじいちゃん、おばあちゃんなど多世代が集い、お昼ごはんのいい匂いに包まれた部屋からは、にぎやかな声が聞こえてきます。

木造・平屋の空き家をリノベーションした子連れカフェ「Jicca」
スロープなど子連れに優しい配慮がうれしい!!

空き家をリノベーションして作られたという建物には、いろんなところに子育て世代への配慮が見られます。

ベビーカーを押したままスロープを登ると、段差の少ないエントランスへ。

店内は子どもたちが寝転んだり遊んだりできるよう、国産イ草の畳が敷かれ、部屋の真ん中には、たくさんのおもちゃが並ぶキッズスペースが設けられています。

畳敷きの食事スペースの中央に設けられたキッズスペース
「jicca」代表の溝尻亜由美さん
jicca代表・溝尻亜由美さん

ママやパパたちは、外食に出かけても子どもたちから目を離せません。そこで、ママやパパだけでなく店にいる人たち皆で、子どもたちを見守りながら食事を楽しめるレイアウトをスタッフ全員で考えました。いつも忙しいママやパパたちに、ここでの時間だけでもゆっくり食事を楽しんでほしいです。

自身の経験通し感じた子育て中の母親の“孤立化”

合志市は、子育て世帯の人口が増える一方、「親や子どもが子どもを連れて気軽に飲食ができる場所が少なくて、住民同士の交流が減り、子育て世代の“孤立化”が進んでいる」と感じていた溝尻さん。

自身も、親元を離れ県外で子育てをした経験があり、「夫は仕事で忙しく、実家に頼ることもできない。仕事と家事、子育てに追われる毎日に、気付くと涙がこぼれる日が続いた」と言います。

Jicca代表 溝尻亜由美さん

「1時間、または30分でもいいから、お母さんがホッとひと息つける場所があれば…」とずっと思っていました。2016年に家族3人で熊本(合志市)に戻ってからは、住み慣れたこのまちに、お母さんの心が休まる場所を作れないかという思いがどんどん膨らんでいきました。

地域の“母親3人”が知恵を出し合い、夢を実現

溝尻さんの長年の「思い」が「行動」へ移ったのは、合志市で開催されたビジネススクールへの参加がきっかけでした。

ビジネススクールで出会った緒方幸代さんと中元緑さんも、溝尻さんの思いに共感し2023年5月、3人の母親の共同経営というかたちで「Jicca」オープンに向け走り出しました。

「Jicca」設立メンバーの(左から)中元緑さん、溝尻亜由美さん、緒方幸代さん
Jicca代表 溝尻亜由美さん

ここにたどり着くまでには、紆余曲折ありました。小学生の一人息子は、また仕事で忙しくなる私の姿を思い浮かべ、当初はカフェオープンには反対でした。しかし、なぜこのカフェをオープンしようと思ったのか、どんな場所にしたいのかを、もう一度丁寧に話すと、「僕は、これなら協力できるよ」と、自らオープン準備を手伝ってくれる心強い支えとなってくれました。

オープンの話を聞きつけた人の中には、調理場で使う電化製品を提供してくれる人や子どもたちが遊ぶ木工のおもちゃを手作りしてくれる人がおり、地域住民の力を借りながら、念願のカフェオープンの日を迎えました。

壁塗りやテーブル作成などは、住民参加型のワークショップを開催

地元野菜と無添加にこだわった安心・安全な家庭料理

配慮の行き届いた設備はもちろんですが、「Jicca」のおすすめポイントは、何といっても料理のおいしさ

メニューは、できるだけ地元産の野菜を使い、調味料も無添加にこだわった体に優しい家庭料理です。

「子育て中は、家庭ではなかなか時間をかけて作れないし、子どもが好きなメニューになりがち。ここでは、ちょっぴり家庭とは違う少しだけ手の込んだ料理を、家庭的な味で楽しんでほしい」とメニューも考案されています。

「Jiccaのお昼ごはん」(1600円、未就学児は無料)
おにぎりは、子どもたちが食べやすいサイズに
小鉢の内容も、その日仕入れた材料で内容が変わります。     テイクアウト用の総菜販売もあり

「Jiccaのお昼ごはん」は、2種類から選べるメインにご飯、みそ汁、小鉢(3種類)、飲み物(お茶とコーヒー)付き。塩おむすびのほか、おかかやひじきなど、日によって味の異なるおむすびも準備してあります。

総菜は4~5種類の中から3種類をセルフで選べます。ご飯とみそ汁、飲み物はお替り自由です。子ども連れのママ、パパにとっては嬉しいサービス満載です。

Jicca代表 溝尻亜由美さん

子どもって、料理が出てくるまで待てないでしょ。だから、お店に来てすぐに食べられるようおにぎりを準備しています。小さなお子さんも手づかみで食べられるよう、大きさも小さめにしています。

食事の他にも楽しめる憩いの場所

おいしい料理を食べながらのおしゃべりに花が咲くママたち。時には子育て中のスタッフや隣り合わせたママに子育ての相談をする場面も見られます。その間、子どもたちはおもちゃで遊んだり、本を読んだりしながら楽しそうに時間を過ごしていました。

ランチ付のヨガイベントや赤ちゃんの撮影会など、        貸し切りにも対応
賛同者が寄付してくれた子ども用のいすのほか、授乳やオムツ替えができるベビールームなども用意されています

店内は時間入替え制(平日は2時間、土・日曜、祝日は1時間30分)。満席のこともあるので、電話での予約が確実です。

日当たりのいい南側には縁側も設けられ、ゴロンと寝っ転がりたい、まさに“実家”のような居心地の良さ! 天気のいい日は、縁側に座ってのんびり時間を過ごしたくなる、“癒やしの空間”でした。

Jicca代表 溝尻亜由美さん

ようやく、当初思い描いていた場所に近づいてきたかなと感じています。子育て中のママの利用が多いですが、もちろん子連れパパや大人だけでの利用も大歓迎です。定期的にイベントなども開催しながら、この町に子育て中の人たちがホッとできる場所があることを知っていただけたら嬉しいです。まだまだ、やりたいことはたくさんあります。この地域での子育てを“楽しい”と思ってもらえる場所に育てていきます。

子連れカフェ「Jicca(ジッカ)」

住所合志市御代志1750-12
TEL096-200-8925
Instagramhttps://www.instagram.com/jicca.koshi/
営業時間11時~16時(OS14時)※火曜は11時30分〜
休業日日曜、月曜
21席
駐車場15台

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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この記事を書いた人

旅好き、郷土料理好き、田舎好き、そして無類の「豆」好き♡ライターです。家には常時、5種類以上の豆を常備。物産館などで、大量の豆を買っている女性がいたら、きっと私です。

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