急な便秘が続く場合は要注意、 大腸がんなど予期せぬ病気が 潜んでいることがあります【ドクターズメッセージ】
目次
内科、消化器内科、内視鏡内科、腫瘍内科
たむらふみお おなかと内科のクリニック
─便秘とはどのような状態を指すのでしょう。
一般的には、本来体の外に排出すべき便を、十分な量、快適に排出できない状態が便秘です。排便サイクルは個人差があるので一概には言えませんが、硬くて力まないと出ない、排便痛がある、残便感がある場合は便秘と捉えてよいでしょう。この症状が6カ月以上続く場合を慢性便秘と呼びます。
─便秘になりやすいのは性別や年齢が関係しますか。
若い女性に多いといわれています。それは女性ホルモンが影響していると考えられるからです。中には便意があっても恥ずかしさからトイレに行く機会を逃してしまい、便秘になるという人も多くいます。一方、近年問題視されているのが、高齢者の便秘の増加です。加齢に伴う運動量や食事量の減少に加え、生理的機能の低下が考えられます。大腸がんもその一つで、大腸に腫瘍ができていることで便の通過の妨げになり、排便しにくくなります。女性のがんによる死亡数で最も多いのが大腸がん(2021年人口動態統計がん死亡データ)です。その場しのぎの便秘薬で対処していたら、大腸がんを発症していたというケースも少なくありません。急に便秘がちになったという人は特に注意が必要です。気になる症状がある人はもちろん、50歳以上の人は年に一度の専門機関での内視鏡検査をお勧めします。
─開院から3カ月ですね。
がんなどの病気も早期に発見し治療につなげることがとても重要です。そのためにも、地域の方々に気軽に相談に来ていただけるかかりつけ医を目指していきます。
店舗情報
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