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気になるおなかの赤ちゃんへの影響 妊娠中の放射線や電磁波について【メディカル百科】

慈恵病院

目次

産婦人科編

放射線や電磁波は目に見えないだけに、体にどのような影響があるのか気になります。特に妊娠中は、おなかの赤ちゃんが影響を受けないか心配になりますよね。専門医に詳しく聞きました。

慈恵病院 理事長・院長 蓮田 健氏
─放射線・電磁波はおなかの赤ちゃんに影響するのでしょうか。

まず、電磁波を出すものには、パソコン、携帯電話、電子レンジなどがあり、妊婦さんがよく心配されるのは、パソコンから出る電磁波の影響です。仕事柄、長時間パソコン作業をしなければならない方は少なくないと思います。携帯電話を長時間使用する妊婦さんもいるでしょう。以前、強い電磁波が細胞の結合やDNA合成に影響するのでは、という報告が出されたことがありましたが、実際には電磁波による影響は報告されていません。電子レンジについても、日常生活で使用する範囲なら妊娠には影響ありません。

─放射線はどうですか。

東日本大震災の原発事故の際には、妊婦さんに対する放射線の影響が心配されました。しかし、その後の調査で福島県における胎児の先天奇形・異常の発生率は全国平均と変わらないことが報告されました。日常の中で妊婦さんが受ける放射線の影響で心配されるのは、原発事故のようにまれな事象によるものではなく、レントゲン検査やCT検査など放射線を発生する検査によるものです。これらの検査はX線と呼ばれる放射線を用いますが、その影響は妊娠の時期によって異なります。例えば、受精後10日目までに大量の放射線を浴びれば、受精卵を死亡させ流産になると言われています。しかし、流産に至らなければ正常に育ちます。つまり、流産になるか正常に育つかのどちらかで、放射線の影響で奇形や障害は発生しない時期なのです。

─受精後11日目以降だと影響があるのですか。

この時期に放射線の影響を受けると、胎児に奇形や障害が発生することがあります。ただ、それも放射線の量により、例えば歯科のレントゲンや健康診断での胸のレントゲンなら5000枚ほど撮影して初めて奇形・障害の心配をします。おなかのレントゲンの場合は赤ちゃんに当たる放射線の量が多くなるため、より影響を受けやすいのですが、それでも12枚以上撮って初めて影響が出る程度です。CT検査の場合は放射線量が多いので、骨盤のCTを撮影した場合は1回までなら問題ないのですが、2回以上で奇形や障害の心配が出てきます。妊娠の可能性がある女性が繰り返しCT検査を受けることは、まれなため、実際にはほとんど心配はないでしょう。妊娠に気付かず放射線の検査を受け、心配な方は産婦人科にご相談ください。

店舗情報

医療法人 聖粒会 慈恵病院

住所熊本市西区島崎6-1-27
TEL096-355-6131
診療科目・内科 ・内分泌内科 ・消化器内科 ・小児科 ・麻酔科 ・産婦人科(産科・婦人科)・内視鏡婦人科・糖尿病代謝内科・乳腺外科
診療時間/産婦人科月~金曜/9時~11時30分・13時30分~17時(木曜は午前中のみ)、 土曜/9時~11時30分・13時30分~17時 ※産婦人科の急患の方は、いつでもご来院ください。
診療時間/内科月~土曜/9時~12時・13時30分~17時(木・土曜は午前中のみ)
診療時間/小児科月~土曜/9時~12時・13時30分~17時(木曜は午前中のみ)
診療時間/麻酔科金曜/13時30分~17時
面会時間平日14時~20時、日曜・祝日10時~20時
備考※麻酔科および妊婦健診は予約制です  ※手術や分娩によっては診療時間が変更になる場合があります

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記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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