歯や口の健康を守るために【医療従事者によるリレーエッセー】

暮らしに役立つ熊本の医療情報をお届けします。
監修/公益財団法人肥後医育振興会
目次
慈愛の心 医心伝心 vol.137
「80歳になっても20本以上の自分の歯を保とう」と、1989年から推進された「8020運動」。各学校では、学校保健安全法に基づき「子どもが健康診断の体験を通して、自分の歯や口腔(こうくう)の健康状態を具体的に知り、健康の保持増進に対する意欲を一層高めること」を狙いとして、毎年、歯科健診が行われています。
その結果をパソコンに入力する際、虫歯が一本もなく、歯垢(しこう)付着もなく、歯肉の状態も良好という生徒が多いことに驚かされます。ご家庭で乳児期から「予防歯科」に取り組まれている成果だろうと感じます。一方で、虫歯や歯肉の状態不良という結果のお知らせが歯科の受診につながらず、虫歯が増えてしまっているケースもあります。
生徒たちの歯や口の健康を守るために歯科保健指導をしてきましたが、わが子を通して、さらに「予防歯科」の大切さを意識するようになりました。毎日の仕上げ磨き、定期的な歯科受診などに取り組んでいても、歯科健診結果のお知らせは、毎年ドキドキします。
年齢が進むにつれ勉強や部活動が忙しくなり、セルフケアが不十分になったり、通院が難しくなったりする場合があります。毎年の学校健診も高校3年生で終わり、卒業後は検診を受ける機会が少なくなります。
卒業していく子どもたちには、これまで守ってもらった「歯や口の健康」を維持していくために、自分で口腔の健康管理をし、生涯歯を守っていく第一歩を踏み出してほしいなと思います。

