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ウイルス性胃腸炎【家族の不安に応えるQ&A】

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Q.冬場にはやる胃腸炎が心配です。 受診の目安など教えてください。

くしゃみやせきでも感染

子どものウイルス性胃腸炎の原因は、ロタウイルス、アデノウイルス、ノロウイルスが代表的です。ウイルスが付着した手で口に触れることによる接触感染、汚染された食品や水などを口に入れることによる経口感染がありますが、くしゃみやせきなどの飛沫(ひまつ)でも感染します。

症状は、吐き気、嘔吐(おうと)、下痢、発熱、腹痛などです。小児は嘔吐をしやすく脱水や低血糖に、乳児ではけいれんを起こすこともあります。半日~1日程度は嘔吐を繰り返しますが、多くは徐々に改善します。

特効薬はなく、症状が治まるまで脱水にならないよう少しずつ水分補給することが大切です。一気に飲むと吐いてしまうため、スプーン1杯程度の量をゆっくり、時間を空けながら飲ませましょう。

元気がなければ受診を

小まめに水分が取れるようであれば、まずは自宅で様子を見てよいでしょう。高熱を伴い嘔吐の回数が多く、おしっこが明らかに減っている、顔色が悪い、元気がなくぐったりしている、といった場合は受診しましょう。症状が強い場合は点滴を行います。

また、吐いた物や下痢のついたオムツを触るときは使い捨てのゴム手袋などを使い、ポリ袋などに入れて捨てましょう。タオルや衣類は家庭用の塩素系漂白剤に漬けて消毒し、他の衣類と分けて洗濯しましょう。

以前は、年間3万~8万人の子どもがロタウイルス性胃腸炎で入院していましたが、2020年10月にロタウイルスワクチンが定期接種化されて以降、入院患者数が激減しています。感染症は予防が第一です。体調管理に留意し予防接種を受けて、この冬を乗り切りましょう。

熊本大学大学院生命科学研究部小児科学講座准教授 松本 志郎さん

熊本大学大学院生命科学研究部小児科学講座准教授 松本 志郎さん

感染症は予防が第一
予防接種を受けてこの冬を乗り越えましょう

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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この記事を書いた人

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