新年の干支(えと)はモフモフウサギ ピョンピョンとしあわせやって来る一年に
2023年の干支は、ピョンピョンと飛び跳ねるウサギ。愛くるしいウサギにあやかって、運気も大きく跳ね上がってほしいですよね。ペットとしても大人気のウサギの魅力を掘ってきました!
獣医とブリーダーに聞く ウサギの歴史と特徴
ウサギはウサギ目ウサギ科で、ノウサギ属とアナウサギ属とに分かれます。現在ペットとして飼われているのはアナウサギが祖先。「小型のネザーランドドワーフや垂れ耳のホーランドロップが日本で人気です」と『なごみ』の宮原妃道さん。ちなみに「鳥獣戯画」に描かれたのはニホンノウサギだそうです。
ウサギの寿命は平均して10年ほど。『うさぎの病院』の中田至郎先生は、「ギネス記録は18歳10カ月です。飼育環境や健康管理に気を付ければ、15年を超えます」と教えてくれました。
教えてくれたのは
うさぎの病院(水前寺公園ペットクリニック)
中田至郎 院長
健康診断やブラッシングなどで、ウサギの健康管理を。牧草やペレットの販売もしています。
うさぎ専門店 なごみ
宮原妃道(ひより)さん
子ウサギの販売をはじめ、爪切りやグルーミングなどのケアもOK。飼育の悩みなど何でもご相談ください!
合志市豊岡2030‐82
お問い合わせはメールで
comttza@gmail.com
http://www.usagi-nagomi.com/
モフモフ大解剖!ウサギってどんな動物?
鼻・鳴き声
声帯がないため鳴きませんが、「ブッブッ」と鼻を鳴らすことも。ちなみに、犬と同じくらいの嗅覚があります。
前歯
ウサギの歯は、一生伸び続けます。硬い木の根や皮をかじるため、適度にすり減るのだそう。前歯の裏には、さらに2本の歯が生えています。
目
口元と真後ろ以外、ほぼ360度の視野を持っています。また、捕食動物から身を守るため、目を開けたまま寝ます。
体長&体重
最も小さなウサギは、体長20〜25cm、体重1kg前後のネザーランドドワーフ。最大は体長50〜70cm、体重が5〜13Kgのフレミッシュジャイアントです。
ジャンプ力
ウサギのジャンプ力は高さ60〜120cm、飛距離は3m! 捕食動物から素早く逃げるため、生後30日ごろから跳ねるように。
耳
大きな耳は、なんと3km先の音も聞こえるとか。また、毛細血管が集まっているので体温調節の役割も。
好物は?
餌は牧草とペレット。牧草は胃の働きを活性化させるので、好きなだけ与えてOK。パセリやニンジンの葉など香りが強い葉野菜も好物です。(宮原さん)
フンを食べるってホント!
ウサギのフンは丸いフンと盲腸便の2種類あります。盲腸便は栄養豊富で、肛門に口を付けて食べます。これは複数の胃を持つ草食動物の“反すう”と同じ。ウサギの胃は1つなので、栄養分を取るため盲腸便を食べるのです。(中田先生)
足ダンは何のサイン?
有名な足ダンは、「気に入らない」「構って」というアピール。穴を掘るしぐさはアナウサギの本能で、顔を洗う前に前足をパンパン払うのは、手に付いた土を払うためといわれています。(宮原さん)
毛づくろいはするの?
換毛は1年に5回で、なめて毛づくろいをします。毛がおなかにたまると、胃腸の動きが止まる食滞・うっ滞の原因になるため、小まめなブラッシングがお勧めです。毛が乾きにくいので、基本的にシャンプーは不要です。(中田先生)
飼い主に懐く?
夜行性ですが、飼い主のライフサイクルに合わせてくれます。飼い主の顔や餌の時間など、一緒に生活する中でいろんなことを覚えていきます。(宮原さん)
どうして子だくさん?
ウサギの妊娠可能時期は生後3〜4カ月、妊娠期間は30日間。ちなみに犬猫は生後6カ月以上で繁殖できるようになり、妊娠期間は60日間。およそ2倍の速さのため、必然的に子だくさんになります。(中田先生)
寂しがり屋ってホント?
基本的に上から目線で生意気。”ツンデレ”なウサギが多いようです。「寂しいと死ぬ」は都市伝説。ですが、飼い主以外からの餌は信頼できないと考え、餌を食べずに体が弱くなる…ということも。(中田先生、宮原さん)
一年を通して飾りたい ウサギの縁起物
開運を願って飾られる縁起物。熊本の工房で作られたウサギの縁起物をご紹介します。
※商品は在庫限りとなります。
坂下窯「うさぎ」660円
ナチュラルカラーのウサギは、手のひらサイズの置物。ぷっくりした表情が◎。
木葉猿窯元「干支 卯」4730円
「木の葉猿」の窯元が作る干支の置物。手びねりなので一つ一つが違った表情に。
阿蘇焼窯元「干支 卯」1430円
愛きょうのあるウサギの置物は、なんと土鈴。カランコロンと素朴な音がします。
やまが門前美術館「干支まゆ人形・福卯」1200円
歴史ある山鹿の養蚕。「福まゆ人形」は、山鹿産のまゆ玉を使っています。
熊本県伝統工芸館 工芸ショップ匠
住所 | 熊本市中央区千葉城町3‐35 |
TEL | 096-324-5133 |
営業時間 | 9:30〜17:30 |
休業日 | 月曜(祝日の場合は翌日)、年始は1/5~ |
ミニコラム
ウサギのふるさとはココ?「兎谷」の由来
熊本市でウサギにちなんだ場所と言えば北区兎谷。清水と龍田に挟まれたエリアで、昭和14年に「清水町兎谷」という地名になりました。「熊本地名研究会」の資料によると、鎌倉時代、鎮西八郎為朝が弓矢で射そこねたウサギが逃げ込んだ谷、またウサギが多く生息していたことが由来とか。戦後しばらくはウサギ狩りの名所でしたが、現在はほとんど見られなくなりました。