11/9~15は「秋の全国火災予防運動」期間! もしもの火災に備えよう
11/9~15の7日間は「秋の全国火災予防運動」期間。空気が乾燥し火災が起こりやすくなる時季に備え、意識を高めたいものです。そこで、読者スタッフが、家庭での火災発生・拡大を防ぐための対策やポイントなどを専門家に聞きました。
※撮影のためマスクを外しています
日頃から予防対策を徹底 初期消火で被害最小限に
熊本市では昨年、住宅火災が多く、15人の方が亡くなりました。その多くがこんろや電気配線などからの出火によるもので、今年も出火原因の上位に挙がっています(下表参照)。調理中は火から目を離さない、傷んだ電気コードや古い電気製品は使わないなど、日頃から予防対策を徹底しましょう。
もし火災が発生しても、早い段階で火を消すことができれば、被害を最小限に抑えることができます。そのためにも、住宅用火災警報器・消火器を設置し、いざというときに備えてください。
熊本市の住宅火災の出火原因
火を取り扱う際の不注意やミス(ヒューマンエラー)による火災が増加。近年の傾向として、電気配線や電気機器からの出火が多くなってきています。
(今年1〜9月速報値)
※市消防局調べ
教えてくれたのは
熊本市消防局 予防部予防課予防班 主査
中田 浩一さん
出火したら、迷わず「119」に通報してください!
消火器の使い方
(1)安全ピンを抜く
消火器のレバーの下側を持ち、安全ピンを引き抜きます。住宅用消火器の放射距離は約2m。離れ過ぎると効果がありません。
(2)ホースを外す
消火器のホースを外して火元に向けます。噴射した勢いでホースの向きが変わらないよう先端をしっかり持ちます。
(3)レバーを握る
消火器のレバーを強く握り、消火剤を噴射。住宅用消火器の放射時間は10〜15秒程度。火元を狙って一気に消します。
※緊急時に落ち着いてできるよう、自治体・町内会などの防災訓練で消火体験をしましょう
シミュレーターによる初期消火を体験!
こんろ火災の初期消火を疑似体験する読者スタッフ・あゆさん。火の根元を狙い、ほうきで掃くように、消火剤を放射するのがコツ(左)。消火器のホースを顔の手前まで持ち上げて構えると、炎の熱から顔を守ることができます(右)。
避難のタイミングは天井への延焼!
出火の現場に居合わせたら、まずは119番通報し、初期消火に努めてください。天井に火が燃え広がってしまえば、消火は困難。無理せずすぐに避難しましょう。(中田さん)
あなたの家の火災警報器は大丈夫?
きちんと作動するよう日頃からメンテナンスをしておきましょう。
お手入れ方法
警報器に汚れやほこりが付着すると、煙を感知しにくくなったり、誤作動を起こしやすくなったりします。定期的に、中性洗剤を含ませた布で軽く汚れを拭き取りましょう。
月1回の点検
電池式なら電池が切れていないか、コンセント式なら機器が故障していないか。月に1回はボタンを押すかひもを引いて、警報器の音が鳴るかどうかを確認してください。
10年を目安に交換
住宅用火災警報器の交換時期は10年が目安といわれています。故障が疑われたり、電池が切れたりしたときは、本体の交換をおすすめします。
教えてもらった感想
あゆさん
シミュレーターを使っての初期消火体験は緊迫感があり、火の恐ろしさを改めて感じました。火災を起こさないためにも、家の中に潜んでいる危険に目を向け、日頃から注意したいです。
坂口綾子さん
自宅に消火器はありますが、「ただの生活の景色」になってしまっていたことに気付きました。学んだことを基に、火災が発生したときのシミュレーションを家族でしておきたいと思います!