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昨年定年退職し パート勤務に 住宅ローンの繰り上げ返済は得?【家計簿チェック】

お金のプロがズバリ!家計簿チェック 今回答えてくれるのは佐藤ななみさん

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“お金のプロ”がズバリ!家計簿チェック

Q. 昨年定年退職し パート勤務に 住宅ローンの繰り上げ返済は得?

昨年定年退職し、パートで働いています。元気な間は仕事を続けるつもりです。

定年の少し前にマンションを購入し、現在の住宅ローン残高は1100万円ほどです。収入減に伴って、今後住宅ローン減税のメリットがなくなると聞き、繰り上げ返済を考えています。残高のうち、ボーナス分も450万円ほど残っており、先にその分を返済すべきか、全体的に期間短縮した方が得なのか悩みます。

収入のうち年金は、個人年金が70歳まで月8万円、財形年金が65歳まで月8万円という内訳です。

A. 繰り上げ返済は急がず判断を 総返済期間の短縮には注意して

手取り収入から、パートによる年収は160万円前後と推計されます。扶養家族のない方が一般的に非課税となる年収ではなさそうですね。また所得税の計算過程では、個人年金からの給付も雑所得(契約者=受取人の場合)として課税対象に合算します。合算される金額は「その年の受取額から必要経費分(払込保険料等から計算)を控除した額」です。ここは契約内容により大幅に差が出る部分ですので、保険会社からの通知を参照されてください。

所得税は、これらを含め1年間に生じた所得の合計額から算出します。給与以外にも所得がある可能性を考えると、直ちに住宅ローン減税のメリットがなくなるともいえなさそうです。今は金利が低く、急いで繰り上げ返済しても、あまり得することにはならないかもしれません。具体的な税額については、税務署または税理士に相談の上ご判断ください。

とはいえ、ボーナス分の返済が重荷になる点には共感するところです。ここだけ先に完済する案は、「お得かどうか」ではない部分で検討の余地がありそうですね。期間短縮型の繰り上げ返済については短縮し過ぎないよう注意が必要です。繰り上げ返済を行ったことにより総返済期間が10年を下回ると、以降の住宅ローン減税の適用を受けられなくなってしまいます。

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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この記事を書いた人

ライフプランを柱に、家計管理・住宅資金・保険・資産形成に関する講座やコンサルティングを展開。NPO法人ら・し・さ理事として、終活やエンディングノートの普及・啓発活動にも取り組む。

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