主に入院給付金、通院給付金の2つ 一般的な医療保険でも支払い対象に【知りたい！お金の話】

【今回のスタディー】新型コロナへの保険給付

新型コロナウイルスがなかなか収束しませんね。さて、コロナに感染した場合、民間の保険給付を受けることができるのでしょうか。感染拡大により、コロナに対応したさまざまな保険が発売されました。例えばコロナに感染するなどして1泊2日以上の入院をした場合、給付金として10万円を受け取れる、感染して自宅などで医師の治療を受けた際も給付を受けられるといった内容の保険です。しかし感染者の急増を受け、多くの保険会社が販売停止や保険料の引き上げを行っているというニュースが流れました。

ただ、コロナ専用の保険でなくとも、現在加入中の一般的な医療保険でも、自宅やホテルで療養した場合、給付金の支払い対象となっているケースが多くあります。対象は主に入院給付金と通院給付金の2つです。

入院給付金は入院日数に応じて給付されますが、当初の4日間は免責されているものもあり確認が必要です。入院給付金で「入院日額」と「入院一時金」の両方を受け取れる保険に加入している場合、「入院日額×給付対象日数＋入院一時金」が支給されます。医療機関に入院しなかった場合でも、医師からコロナと診断（PCR検査などで陽性と判明）され、保健所の判断で宿泊施設や自宅で療養すると、入院給付金を受け取れるケースがあります。その際、自宅療養を証明する必要がありますが、用意する書類は保険会社によって異なるため確認を。自分で感染しているだろうと判断したり、濃厚接触者だからと自主隔離をしたりしても給付対象にはなりません。

通院給付金は、入院給付金の対象となる病気やけがで入院し、その後治療のために通院した場合にのみ適用されるのが一般的です。入院（コロナの場合、自宅・ホテル療養を含む）していることが前提になります。

保険金や給付金は請求をしなければ受け取ることができません。これまでに支払った保険料を無駄にしないよう忘れずに請求してください。

その他のコロナ対応保険

「海外旅行保険」は、コロナ感染による死亡や疾病、治療など、ほとんどの保険を保険金支払いの対象としています。クレジットカードに付帯している旅行保険でも、コロナ感染による治療や入院について保険金の支払い対象となるケースがあります。

また、新郎新婦のコロナ感染などで直前に結婚式を中止した場合のキャンセル料に備える「結婚式総合保険」も加入者が増えているようです。保険内容として、保険料3万6000円のコースの場合、結婚式を中止すると最大500万円が支払われるといった内容です。

同じような趣旨の商品で「修学旅行キャンセル保険」なども販売されています。