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お金を殖やす手段のみにあらず 企業の成長を支えることに貢献【知りたい!お金の話】

知りたい!お金の話 今回教えてくれるのは佐藤ななみさん

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【今回のスタディー】「株式」って何?

物価上昇が続く中、長期的な資産価値保全の観点からも、投資への意識がますます高まっているようです。確定拠出年金やNISA(少額投資非課税制度)についても、「始めています」の声を頻繁に耳にするようになりました。同時に、ぜひもっと広まってほしいと思うのは、投資は「お金を殖やす手段としてのみ捉えるものではない」ということです。社会の仕組みや金融の役割を知ることで、「なぜお金が殖えるのか?」を、より理解しやすくなると思います。今回はそうした観点から、株式について掘り下げてみます。

会社を設立するには、経営の元手となる資金が必要で、株式とは、この資金を集める手段の一つです。株式会社は、株主から資金の提供を受けるのと引き換えに株式を発行、株主は会社のオーナーとなります。こうして集まった資金を支えに生まれた商品・サービスがヒットして会社に利益がもたらされると、株主はその利益分を配当してもらうことができます。

ところで、株式会社に出資した資金はいつ返してもらえるのでしょうか。答えは…返してもらえません。強いて言うなら、会社が解散するときに資金が残っていれば分配を受けることになります。出資金は貸付金とは根本的に異なるものなのです。

では、解散以外に出資金を換金する方法はないのか―。ここで選択できるのが株式の売却です。このときの売買価格は、当初出資した金額とは異なり、その時点での会社の価値を反映したものとなります。売りたい価格と買いたい価格が一致したところで売買は成立。会社の将来に期待が大きく、買いたい人が多ければ株価は上昇し、逆の場合は株価が下落するというのが基本的なメカニズムです。

株式投資とは、人々の生活を豊かにしてくれることを期待する企業へ資金を提供する行為です。あなたがNISAで投資信託を購入した資金が、数多くの企業を支える資金となっていることも知っておいてくださいね。

未公開株に注意!

株式の意味や株価が動く理由を理解しやすくするために、株式会社の成り立ちについてひもときました。ただし、証券取引所を通じて売買できるのは、一定の条件を満たして上場された企業の株式のみであることを前提にご理解ください。ちなみに、国内の上場企業は11月1日現在、3913社(日本取引所グループHPより)で、それ以外の圧倒的多数は非上場の中小企業です。

株式の発行会社から直接、または登録を受けた証券会社を通じて未公開株を購入する手段が全くないわけではありませんが、未公開株取引には詐欺報告が多発しており、金融庁から注意喚起も出ています。初心者が近づくべきではない取引と考えておく方が賢明かと思います。

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

知りたい!お金の話 今回教えてくれるのは佐藤ななみさん

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この記事を書いた人

ライフプランを柱に、家計管理・住宅資金・保険・資産形成に関する講座やコンサルティングを展開。NPO法人ら・し・さ理事として、終活やエンディングノートの普及・啓発活動にも取り組む。

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