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取り組みの負担が少なく続けやすい インフレに対応できないデメリットも【知りたい!お金の話】

知りたい!お金の話 今回教えてくれるのは「浦田幸助さん」

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【今回のスタディー】個人年金保険

将来のための資産形成は、リスクを分散させながら準備する必要があります。その方法の一つとして、投資商品以外の商品も資産の中に組み込むことを検討してみてはいかがでしょう。

例えば、利益は定期預金を少々上回る程度ですが、「個人年金保険」があります。一般的に60歳や65歳から年金形式で受け取る(一括受け取りも可)商品で、確定年金有期年金、受け取り期間が一生涯の終身年金の3種類があります。

確定年金は、死亡しても残存分か一時金が支払われるため、解約した場合を除き、元本割れすることはありません。有期年金は、死亡後は支払われないため、受け取り期間の満了前に死亡すると元本割れする可能性があります。そのため保険料は割安です。終身年金は、年金の支払いが一生涯続くため、長生きするほど受け取り額が多くなります。反対に、早々に死亡すると、元本割れを起こす場合も。保険期間が長いため保険料は割高になります。

他に、変額年金保険や外貨建ての個人年金保険がありますが、これらは運用リスクや為替リスクが生じます。

個人年金保険のメリットは、まず、取り組みの負担が少ないこと。契約をすれば、毎月の保険料が口座引き落としになるため、貯蓄が苦手な人でも続けやすいでしょう。他の運用商品のような口座開設の手間や金融知識もほとんどいらず始めやすいです。また条件を満たせば、個人年金保険料控除が使え節税効果がある点もメリットです。

一方、デメリットとしては、インフレに対応できない点が挙げられます。個人年金保険は契約時に将来受け取る年金額が決まるため、途中でインフレが進んでも年金受給額は一定です。公的年金は、ある程度インフレに対応していますし、株式などの投資商品はインフレに対応しやすいことを考えると、資産形成の点では注意する必要があります。従って、あくまでリスク分散の一つとして考えるとよいと思います。

個人年金保険の種類には確定年金、有期年金、終身年金があります

個人年金保険の「繰り下げ受給」

公的年金が、受給を1カ月繰り下げるごとに年金額が0.7%増加することは、ご存じの方も多いと思います。実は個人年金保険も繰り下げ受給ができます。例えば、60歳までに保険料の支払いが終わり、65歳から年金を受け取る契約でも、年金の受給開始を5年後の70歳、10年後の75歳に繰り下げできるものがあります。

その場合、保険会社は預かった保険料を、当初の契約よりも5年、10年と長く運用できるため、その増額分を年金に上乗せしてくれるのです。ただし、個人年金保険の繰り下げ受給は、保険会社ごと、個人年金の商品ごとに、繰り下げの可否や増額率、申請のタイミングなどの取り扱いが異なるため、契約している保険会社に確認しましょう。

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

知りたい!お金の話 今回教えてくれるのは「浦田幸助さん」

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この記事を書いた人

浦田幸助FP事務所所長。個別相談への対応やセミナー開催など、活動は多岐にわたる。ファイナンシャルプランナー(CFP一級®)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。

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