感染症との見分けが難しい花粉症 飛散ピーク前の初期療法が大切【メディカル百科】
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耳鼻咽喉科編
花粉症は早めの対策が肝要といわれています。来年の花粉の飛散予測や対策について、専門の医師に聞きました。
─来年の花粉の飛散予測は。
花粉の飛散量は、前シーズンが多いと減る傾向にあります。2023年は飛散量が例年に比べて多かったため、今シーズンは前年ほどではない見込みです。しかし油断はできないでしょう。花粉症に見られる咳や喉の痛み、鼻水、頭痛、微熱などの症状は、インフルエンザやアデノウイルス感染症、溶連菌感染症などとよく似ています。昨年、花粉症のアレルギー症状が出た人は、予防的に治療を始めることをお勧めします。また37・5度以上の熱が出る場合は、花粉症以外の感染症が疑わしいので自己判断せず、かかりつけの医師に相談してください。
─スギ花粉症の場合、いつから治療を始めるのがいいのでしょうか。
1月下旬から2月初旬にかけて始めるといいでしょう。日本気象協会によると、九州地方におけるスギ花粉は3月上旬にピークを迎えます。症状が出る前、あるいは症状が軽い時に内服や点鼻薬を始める初期療法を行うことで、発症時期を遅らせる他、飛散ピーク時の症状緩和、飛散収束より早く症状を治めることなどが期待できます。花粉症の方には、症状が出る前でも投薬に保険が適用されます。まだ症状がないからと待たずに遠慮なく受診してください。
─薬の効きが思わしくない場合、他にできる治療はありますか。
重症・最重症のスギ花粉に対して、抗IgE抗体を皮下注射する保険適用の治療があります。高価ですが、鼻炎症状がどうしても治まらない方にとっては検討する価値の高い治療です。専門医にご相談ください。
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店舗ホームページ | http://www.nakano-clinic.net/ |
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