「ワキガ（腋臭（えきしゅう））」「多汗症」の悩み “切らない治療”で改善、すぐに日常生活に【メディカル百科】

─多汗症は、手術をせずにどのように改善できますか。

脇の汗を減らすには、超音波とマイクロ波を当ててエクリン汗腺の働きをおさえる方法（自由診療／36万7400円）が効果的です。しかし、黄ばみやワキガ（腋臭）が原因のアポクリン汗腺にはあまり効果を期待できません。

─ワキガを切らずに改善する方法はありますか。

はい、あります。一般的なワキガ治療では、剪除法という切開して直接アポクリン汗腺を切除する方法を用いますが、皮膚の血流が悪くなり、傷痕も目立ちやすく、安静期間も長くなります。そのため当院では、切らずに数ミリの穴からアポクリン汗腺を摘出するローラクランプ法（自由診療／30万8000円〜44万円）を超音波治療と組み合わせて行います。施術時間は両ワキで約60分です。

─体への負担はどうですか。

“切らない治療”は、メスを使わないため体への負担を軽減できます。その分ダウンタイム（回復期間）も少なく、傷痕も比較的小さくて済みます。激しい運動を避ければすぐに日常生活に戻ることも可能です。入院の必要もないので周囲に知られにくいというメリットもあります。涼しくなって汗をかく機会が減ったとはいえ、多汗症やワキガの悩みで相談に来られる患者さんは年間を通して多くいらっしゃいます。自分に合った治療法を選ぶためにも、まずはカウンセリングを受けてください。詳しくは専門医にお尋ねください。