ジビエバーベキューに挑戦!食べればきっとハマるはず
県内でも近年、ジビエのお肉を購入できる販売店が増えています。自宅で調理するにはまだハードルが高いという人も、まずは気軽にバーベキューで楽しんでみませんか。食べるほどハマる「ジビエの世界」へようこそ!
ジビエの達人
「山ねこ軒」オーナーシェフ 村上正樹さんがアドバイス!
ワイルドなおいしさ! ジビエバーベキュー
ジビエは、うま味が濃く、ヘルシー食材としても注目されています。バーベキューで楽しむ際のポイントや付け合わせレシピなどをプロに聞きました。
一期一会のおいしさを楽しもう!
熊本県は、農林業への被害防止のために捕獲したシカやイノシシの肉(ジビエ)をおいしく有効に利活用するための取り組みを進めています。シカ・イノシシの処理加工施設は県内に20カ所ほどあり、ジビエは購入しやすくなっている状況です。
村上さんは狩猟肉料理専門店のオーナーシェフであり、自身も野鳥の狩猟をしていて、ジビエの魅力を「一期一会の味」と表現します。「家畜と違い野生の肉なので、性別や年齢、捕れた時期、サイズ、食べていた物など必ず個体差があり、同じものに出合うことはなく、発見の連続」と話します。
「ジビエのバーベキューは、ポイントをきちんと押さえれば、気軽に楽しめます。①確実に火を通す②衛生上、調理器具は他の食材と分ける、ことをを心掛けましょう」とアドバイスしてくれました。
狩猟肉料理店 山ねこ軒
住所 | 熊本市中央区神水1-3-13 中尾ビル3F |
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TEL | 090-8623-2333 |
営業時間 | 18時〜22時 ※前日までの完全予約制 |
休業日 | 日・月曜 |
席 | 10席 |
@yamanekoken_3 |
ヨーロッパではジビエとしてシカ、イノシシ、クマ、ウサギ、ハト、カモ、キジ、ウズラなどさまざまな動物が食されています。熊本では主にシカやイノシシを食べることが地域の食文化とされてきました。他に珍しいところではアナグマなども。
実際にBBQで焼いてみた!
今回焼いたお肉はコレ
シカ肉
イノシシ肉
「時さん自然恵(ジビエ)」のシカ肉バーベキューセット(400g) 2160円
イノシシ肉バーベキューセット(450g) 2916円
※イノシシ肉の取り扱いは冬場から
「時さん自然恵」は、猟師兼料理人の時松隆二さんが小国町で営む野生鳥獣の解体処理施設。お肉は来店または郵送で購入可能。事前に電話またはインスタグラムのDMで注文を。
[Point 1]お肉を焼く時と、皿に取る時の調理器具は分けよう!
食中毒を防ぐために、生肉を触ったトングで焼けたお肉を皿に取ったり、他の食材を触ったりしないようにしましょう。
[Point 2]火を中までしっかり通そう!
ここが一番のポイント。中までしっかり火を通しましょう。目安として、ジビエの中心部の温度が63℃で30分間、または75℃で1分間以上加熱調理する必要があります。両面ともしっかり焼いて、生焼けの部分がないかを確認してから食べましょう。
焼き上がりました!
ジビエ肉のおすすめ付け合わせ
季節の果物
お肉に加熱した果物を合わせると、よりさっぱりと食べられます。写真のネクタリン(左)はシカ肉に、パイナップルは特製サルサにしてイノシシ肉に合わせると◎。他にもプルーン、リンゴ、ナシなどもおすすめ。
おすすめアレンジ
シカ肉のアヒージョ
シカ肉は焼き過ぎると食感が硬くなってしまいます。そこで、おすすめなのが「シカ肉のアヒージョ」です。作り方は、オリーブオイルとニンニクでシカ肉と好みの野菜やキノコなどを煮込むだけと簡単。シカ肉がオイルでコーティングされることで、食感は軟らかなまま。スキレットを使えば、簡単に調理できますよ。
シカ肉は牛肉に、イノシシ肉は豚肉に近いイメージです。いろんな料理や食べ方にチャレンジしてみてください
パイナップルサルサ
パイナップルの甘みが強い場合は、レモン汁やライム汁を入れて。お好みでハラペーニョなどを加えるのもおすすめ。パクチーがない場合や苦手な方は、他のハーブでもOK。
詳しいレシピはこちら
バーベキューの醍醐味(だいごみ) ブロック肉に挑戦!
肉のうま味を存分に味わいたいなら、ブロック肉は外せません。今回はシカ肉のモモ(300g)のブロック肉をアドバイスを基に、焼き上げてみました。挑戦したい方は、調理用温度計を準備して。
表面に軽く塩を振り、火にかける
強火で一気に焼くのではなく、中までじっくり火を通すイメージ。火が近いと表面が焦げやすいので、少し遠火で焼いていきましょう。
肉を回転させながら全面を焼く
焼き目がついたら、中心部までしっかり火を通すために肉を回転させ、全面を丁寧に焼いていきます。
温度計で中心部の温度をチェック
全体がよく焼けてきておいしそうな香りがしてきたら、肉の中心部に温度計を刺して温度を測ります。63度になったら、その温度を30分以上キープ。火力の弱いところに置くか、アルミホイルに包んで保温しましょう。
中がきれいなロゼ色なら、出来上がり!
切ってみて、均一なロゼ色になっていたら出来上がり。焼き加減が気になる場合は、さらに火にかけて、お好みの焼き加減でどうぞ。しっとり軟らかな食感、かむほどに広がるうま味がたまりません!
ジビエ肉を買える施設&近隣のBBQスポット
(1)小国町の自然の中でジビエを堪能!
(A)時さん自然恵(ジビエ)
「時さん自然恵」は、食べ方の希望や何人前かを伝えると、お薦めの肉を教えてくれます。なお、イノシシ肉は冬場からの取り扱いになります。
店舗情報
住所 | 阿蘇郡小国町上田4978-4 |
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TEL | 090-4308-9142 |
営業時間 | 9時〜17時 |
休業日 | 日曜 |
@tokisangibier |
(B)木魂館(もっこんかん)キャンプ場
バーベキュー施設利用は要予約。食材を持ち込む場合は焼き台、網、火箸代1人500円、炭代1人400円。詳しくは電話で問い合わせを。
店舗情報
住所 | 阿蘇郡小国町北里371-1 |
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TEL | 0967-46-5560(一般財団法人学びやの里) |
Webサイト | https://manabiyanosato.or.jp/mokkonkan/camp/ |
(2)ジビエのソーセージやハンバーグも味わおう
(A)道の駅 清和文楽邑 清和物産館
「清和物産館」では、シカ肉やイノシシ肉のスライスのほか、ソーセージやハンバーグといった加工品も販売しています。
店舗情報
住所 | 上益城郡山都町大平152 |
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TEL | 0967-82-2727 |
営業時間 | 9時~17時 火曜(祝日の場合は営業) |
Webサイト | https://www.seiwabussankan.com/ |
(B)青葉の瀬(あおばんせ)
バーベキュー施設利用は要予約。場所利用料1000円、入場料(小学生以上)1人200円。詳しくは電話で問い合わせを。
店舗情報
手軽で便利な通販サイトも
くまもとジビエセンター
県内の処理加工施設や市町村、県、県内農業団体、企業等で構成する任意団体「くまもとジビエコンソーシアム」が運営管理するサイトです。県衛生ガイドラインに沿って適切に処理加工された新鮮で品質の良い「くまもとジビエ(イノシシ・シカ)」を購入できます。
https://kumamoto-gibiercenter.com/
くまもとジビエセンター(ハンズ内)
TEL | 096-381-6228 |
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