MENU

イベント情報

道路マニアの僕が国道57号への愛を叫ぶ⑥【熊大生のイマドキヒマドキ?番外編】

道路が好きなKumarismのメンバー・Fuyaが、国道57号についてマニアックな視点で語ります! 道路に関心がある方も、そうでない方も、どうぞお付き合いください!
Fuya

大分出身、熊本が大好きすぎる文学部1年男子。この前、山鹿に行ってきた。温泉最高。また行きたい!


目次

旧国道57号って今どうなってる!?

前回の記事で、「一旦寄り道をする」と予告していましたが、みなさんはどの道かお分かりになったでしょうか?

正解は、かつて国道57号で、現在は県道や町道となっている、通称「旧国道57号」と呼ばれる道路です!
今回は、熊本市の中心部に近い「浄行寺」交差点から、熊本大学前、菊陽町の三里木などを通って、「道の駅大津」そばで現在の国道57号と交差する道路として「旧国道57号」を取り上げます!

ひと口に旧国道57号と言っても、場所によってその風景はさまざまです。
国道時代の痕跡をたどりながら、現在の旧国道57号の様子をお届けします!

前回の記事はコチラ【道路マニアの僕が国道57号への愛を叫ぶ⑤ 【熊大生のイマドキヒマドキ?番外編】


熊大生になじみの道路

今回は、国道3号と交差する浄行寺交差点からスタートします。
この辺りは交通量が非常に多く、ラッシュ時は車やバス、それに自転車なども多く行き交います。

子飼交差点までは、拡幅工事や電線地中化工事などの真っ最中。
しばらくすると周辺の景色も変わるかもしれません。

ちなみに、子飼交差点はスクランブル交差点ですが、
実はここが日本初のスクランブル交差点なんです!

子飼を過ぎると、飲食店やアパートなどが並ぶ学生街が形成されており、
やがて熊本大学が見えてきます。

今も「57」の文字が!

旧国道57号のうち菊陽町原水までの区間は現在、県道337号に指定されています。そのため、標識の「57」のマークは、すべて「337」に変わっている、はずなのですが…

熊大を過ぎてすぐ、桜山神社の前に、こんな看板がありました!

なんと、「57」のマークが残っています!
これは、道路標識の一つ、案内標識です。
国道ではなくなっておよそ30年たつ現在までこの看板が残っているのには驚きました!

このことについて、道路を管理する熊本市の中央区土木センターに確認したところ、「57」と表記しているのは誤りだということがわかりました。
そのため、ここも近々「337」と修正されるそうです。
(実は僕、標識の誤りを指摘するのは、今回で3カ所目なんです。自分の気づきが道路標識に反映されるので、今まではうれしい気持ちが大きかったですが、57号の痕跡がまた一つ消えてしまうことになるのは寂しいので、今回は複雑な気持ちです…。)


江戸時代から続く杉並木

小磧橋(おぜきばし)という橋を過ぎると、JR豊肥線の線路が近づいてきます。ここから先、旧国道57号は、概ね豊肥線と並行するように走っていきます。

武蔵塚駅の近くから、沿線に杉並木が現れます。杉の木の一本一本が大きくて、実際に見てみると迫力を感じます。
杉並木は菊陽町に入ってからも続いており、特に三里木周辺では、かなり長い距離にわたって杉並木が見られます。

この道はかつて豊後街道と呼ばれ、豊後(大分)へと続く重要な道路でした。
杉並木は、この時代に加藤清正によって植えられたとされています。当時植えられたのは屋久杉でした。
杉並木が植えられた理由にはいくつか説がありますが、旅人のための木陰を設けるためとか、熊本城を改築する際に材木として利用するためなどと考えられています。近代になるにつれ、伐採されたり樹勢が衰えたりして杉の木は数を減らしましたが、ここ数十年は、歴史ある杉並木を守るために、植樹を行うなどの取り組みが行われています。
杉並木は、これからも沿線の発展を見守り続けることでしょう。

(参考)『加藤清正(二)築城編・宗教編』(1992)
著者:矢野四年生 制作:熊本日日新聞情報文化センター


大津の旧市街

大津町の旧国道57号は現在、県道30号の一部となっています。
菊陽バイパスの完成が1992年だったのに対し、大津バイパスの開通は1972年と古く、
大津の街の中心はロードサイド型店舗が軒を連ねるバイパス側に移っています。

一方で旧道沿いには、民家や個人経営の商店などが多く立ち並び、昔ながらの街の姿も所々で感じることができました。

現在の国道57号と合流!

大津の市街地を抜けると道幅が少し広がり、道の駅大津の手前で現在の国道57号と合流します。

ここからはかつても今もほとんど同じルートで、阿蘇を目指して登っていくのです。


いかがでしたか? 以上が、現在の旧国道57号の姿です。
旧57号が国道ではなくなってからおよそ30年がたちましたが、沿線の開発はさらに続いており、交通量も多く、現在でも人々の生活には欠かせない道路だということがわかりました。
さらに、杉並木や大津の旧市街など、歴史を感じる景観を見ることができるのは、バイパスを通っていては感じられない魅力です。
旧道は歩道が狭い区間も多く運転には注意が必要ですが、普段はバイパスを使われる方も、たまには旧57号を通ってみてはいかがでしょうか。

次回は、現在の国道57号に戻り、阿蘇を目指して登っていきます!

お楽しみに!

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

熊本市を中心に31万部戸別配布のフリーペーパー「くまにち すぱいす」がお届けする、熊本の暮らしに役立つ生活情報サイトです。

目次