“ここ”でのさまざまな出来事を独特の表現で描く異色ドラマ【カルチャールーム】

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『フォレスト・ガンプ／一期一会』のロバート・ゼメキス監督と主演のトム・ハンクスらが30年ぶりに再集結。あっと驚くユニークなつくりの人間ドラマです。

ほぼ全編が、ある場所に建つ家の一室に置かれた定点カメラ（という設定）の映像。位置も向きも変えず、部屋からも出ません。その家に住んだいくつかの家族の悲喜こもごものドラマを、時代を行き来して描きます。恐竜時代など、家が建つはるか昔の出来事まで描いているのもユニーク。ゼメキスのもう一つの代表作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を思わせる、大胆でファンタジックな手法です。ハンクスが10代から70代までを演じきるのを助けた最新の映像技術も見どころ。

往年の名作を生んだチームならではの、奇抜で不思議な味わいながら深い余韻が心にしみる作品です。

（フリーライター 上妻祥浩）