高校生年代のサッカークラブ発足した山口武士さん、部活以外でも活動できる場を提供【すてきびと】

高校時代はU‐18日本代表の一員として国際試合も経験した山口さん。プロ生活最後の5年間は熊本でプレーし、その後、指導者となりました。

地元への恩返しや、自分で事業を起こしたいという思いもありましたが、高校生年代を対象としたクラブを立ち上げたのには、別の理由もあったそう。

それは、指導者仲間や保護者から「教え子や子どもが高校でサッカーを辞めた」という話を聞く機会が多かったから。「小・中学生はクラブを辞めても別のクラブでサッカーを続けられますが、高校生は部活を辞めたり学校を中退したりするとサッカーをする環境がなくなります。そういう子たちが再挑戦できる場所を提供したかった」と山口さん。ルーマニア語で「魅力」を意味するクラブ名にもその思いを込めました。

昨年12月からSNSなどを使った選手集めや、練習場所の確保、運営費の協賛営業などに奔走し今年4月、クラブ発足。未経験選手含め、17人で活動しています。クラブの実績をつくることも目標ですが、「人生にチャレンジする姿勢を身に付けてほしい」と、サッカーを通し、たくましく生きる術を伝えます。