人生のゴールから逆算したライフプラン 一歩目は「エンディングノート」作成から【知りたい!お金の話】
【今回のスタディー】“終活”のすすめ
7月も終盤。お盆休みの帰省計画などを進めておられるご家庭もあるかと思います。お盆といえば、ご先祖をお迎えして魂を供養する行事ですが、普段なかなか会えない家族や親戚と顔を合わせられる機会でもありますね。その際、ぜひ話題にしてほしいテーマの一つに“終活”があります。
あなたは終活という言葉にどのようなイメージをお持ちでしょうか。葬儀や埋葬、供養に関する事前準備? 遺産相続や遺品整理に関する対策? 今どきは、ネット上のさまざまなデータを処分する“デジタル終活”の重要性にも注目が集まります。終活といえば、これら死後の整理や手続きについて準備しておくことだと考えている方が多いかもしれません。ともすれば、「縁起でもない」「まだそんな年じゃない」などと言われがち、思われがちです。もちろん、そういったことも含まれますが、それだけではありません。
高齢期の住まいや医療・介護のこと、意思能力が低下した場合の財産管理についての対策なども終活の一分野。また、趣味や人間関係を含めた「人生後半期をより良く生きるための取り組み」も全て終活です。私は、人生のゴールから逆算した究極のライフプランニングと捉えています。
では、その終活にいつ、何から取り組みましょう。50代?60代? いえいえ、もっと早くても早過ぎることはありません。はじめの一歩としてお勧めしたいのが「エンディングノート」。人生の終わりに備え、自分の気持ちや死後の手続きに必要なことなどを記しておくものです。最近は、金融機関や葬儀社などが配布していたり、書店でも多くのものが販売されていたりします。冒頭から完璧に書き込む必要はありません。分かるところ、書けるところから書き始めてみてください。
お盆にはエンディングノートを囲んで家族会議をしてはいかがでしょう。伝えておきたい、聞いておきたい情報や思いを語り合うチャンスです。
“終活”の誕生
あなたは“終活”という言葉が、いつ頃、どんなきっかけで誕生したかご存じですか。実は、2009年に雑誌「週刊朝日」が特集記事のタイトルとして用いたのが始まりといわれています。翌10年には、「現代用語の基礎知識」に収録され、12年には、ユーキャン「新語・流行語大賞」にノミネートされました(大賞には選ばれていません)。ここ15年ほどで一気に世に広まったのですね。
行動や現象に名前が付くというのは大きいことだと実感します。以降、多くの人が、終活を前向きに捉え、広がってきているように思います。そしてこれからも、もっともっと明るく、楽しく広がっていきますように…。
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