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生理の量を少なくする「MEA手術」 導入から10年の負担少ない治療法【メディカル百科】

慈恵病院

目次

産婦人科編

生理の量が多いと、貧血のリスクはもとより、血液が漏れることもあるため外出や仕事にも支障を来します。安全性が高く負担の少ない治療法があるそうです。専門医に聞きました。

慈恵病院 理事長・院長 蓮田 健氏
─生理の出血量が多いと、何かと困る事があります。

生理の出血量が多いことを「過多月経」と呼び、過多月経によって貧血になると、動悸(どうき)、息切れ、立ちくらみなどの症状が出ます。重度の過多月経では輸血をしなければならないほどの貧血になる患者さんもいます。また、出血が多くなると、パットや下着から血液が漏れ出てくることもあるため、「安心して外出ができない」「旅行に行けない」「仕事に支障が生じる」など、行動に制限が生じるほか、血液が染み込んでくることを心配して「明るい色の服を着ることができない」と悩む女性もいます。

─過多月経の原因は何ですか。

過多月経の原因として、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮内膜ポリープなどの病気などが挙げられます。

─治療法は。

治療は薬物療法と手術に分かれます。薬物療法としては、ホルモン剤や漢方薬が用いられ、ホルモン剤の一つとしてピル(経口避妊薬)が効果を発揮することもあります。手術による治療として最も確実なのは子宮全摘出です。この方法を用いれば、生理自体がなくなりますので、手術後から貧血は改善できます。しかし子宮全摘出では1週間以上の入院が必要なことも珍しくありません。仕事やお子さんの学校のことがあるため入院できず、治療を先延ばしにしているケースもあります。また、患者さんの中には子宮を摘出することに抵抗を感じる方もいるようです。

─他に治療法はありますか。

当院では「マイクロ波子宮内膜アブレーション」(略してMEA)と呼ばれる手術を10年前から導入しています。これは腟の方から子宮の中に細い管状の治療器械を挿入し、その先端からマイクロ波を照射して子宮内にある内膜を焼くものです。このマイクロ波は電子レンジで用いられるものと同じ原理です。

─MEA治療法のメリットは。

MEAでは、(1)子宮を摘出する必要がない(2)入院が1泊2日で済む(3)子宮の全摘出に比べ費用が安い、などの利点があります。術前の生理の量と比べると、術後の量は2割くらいに減ります。また、この手術を受けた方の3~4割は生理自体がなくなります。妊娠希望の方には採用できない治療法ですが、安全性も高く、患者さんにも負担の少ない方法です。過多月経でお困りの方はご相談ください。

店舗情報

医療法人 聖粒会 慈恵病院

住所熊本市西区島崎6-1-27
TEL096-355-6131
診療科目・内科 ・内分泌内科 ・消化器内科 ・小児科 ・麻酔科 ・産婦人科(産科・婦人科)・内視鏡婦人科・糖尿病代謝内科・乳腺外科
診療時間/産婦人科月~金曜/9時~11時30分・13時30分~18時(木曜は午前中のみ)、 土曜/9時~11時30分・13時30分~17時 ※産婦人科の急患の方は、いつでもご来院ください。
診療時間/内科・小児科月~土曜/9時~12時・13時30分~17時(木曜は午前中のみ)
診療時間/麻酔科金曜/13時30分~17時
診察時間/乳腺外科月・火・金曜/9時~11時(熊本市乳がん検診は、月~水・金・土曜日9時~11時)
面会時間平日14時~20時、日曜・祝日10時~20時
備考※麻酔科および妊婦健診は予約制です  ※手術や分娩によっては診療時間が変更になる場合があります

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記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

慈恵病院

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