息ぴったり!!きょうだいの店
兄弟姉妹で切り盛りする店は、精神的に支え合えることもあって、繁盛店が多いとか!? 時にはけんかもするけれど、“阿吽(あうん)の呼吸”で営むきょうだいの店を訪ね、その魅力に迫りました。
"阿吽(あうん)の呼吸"で仲良く切り盛り
県内に数ある「きょうだいの店」の中から4店舗をピックアップ。
個性豊かなきょうだいの横顔を紹介します。
南小国町出身のイケメン3兄弟が切り盛り 丘の上のナポリピッツァ店
ピッツェリア トレパッソ(南小国町)
南小国町の丘の上にあるナポリピッツァの店を営む3兄弟。全体を取りまとめるのが、ピザを担当する長男の佐藤紘旗(ひろき)さんです。サービス精神旺盛な次男の訓寛(くにひろ)さんがホールを、福岡のリストランテで修業をした三男・亮さんがパスタなどの料理全般を担当しています。
紘旗さんは「言葉にしなくても分かり合えるのが良いところ。僕や亮の料理の進行状況を見ながら訓寛がホールを上手に回してくれてありがたい」と話します。「兄弟でも上下関係がある。しっかり者の兄貴がいるからこそうまくいく」という訓寛さんの言葉に、亮さんもうなずきます。
イタリア・ナポリ製の薪(まき)窯で焼き上げた、モッツァレラチーズとモチモチ生地が相性抜群の「マルゲリータ」(1400円)
三男の亮さんが腕を振るう人気のカルボナーラ(1300円)
「熊本ナンバーワンのナポリピッツァの店を目指す」と佐藤3兄弟
長男の紘旗さんはピザ担当
ホールを担当する次男の訓寛さん
兄弟 プレイバック エピソード
次男・訓寛さん談:「兄と弟は年が7つも離れているので、けんかすることはあまりなかったですね。僕が弟の亮にちょっかいを出しているのを兄が見つけると、めちゃくちゃ怒られました(笑)」
きょうだいげんかは一度もない!? 双子姉妹が営む人情食堂
まつや食堂(熊本市)
双子姉妹の山下真紀さんと川野真里さんが切り盛り。初代店主の伯母から7年前に店を引き継ぎました。料理上手な姉・真紀さんが調理を担当し、社交的な妹・真里さんが接客や食材の買い出し、弁当の配達などを担っています。
小さい頃から一度もきょうだいげんかをしたことがないという仲良し姉妹は、今も店の営業が終わった後、夜中までSNSで連絡を取り合っているといいます。二人は「意見がぶつかることがないのは双子ならではですね」と笑います。
からあげ定食(660円)。午後から仕事をする人も安心して食べられるよう、ニンニクを使用していません
店内のイラストは全て姉・真紀さんの手描き
双子姉妹 プレイバック エピソード
妹・真里さん談:「小さい頃から、お菓子などは全て半分こするのが当たり前で、取り合いをしたことはありません。いつも一緒だから、学校でクラスが離れると、姉が何をしているのかすごく気になっていました。
店舗情報
- 住所
- 熊本市北区山室5‐6‐22
- TEL
- 096-345-4757
- 営業時間
- 11時半~14時半
- 休業日
- 土・日曜、祝日(土曜は8時~9時半、お弁当や総菜などを販売する朝市のみオープン)
- 駐車場
- 5台
包容力ある姉と元気者の妹が営む 無添加の和菓子店
天萬堂(熊本市)
東区で無添加の和菓子店を営む仲良し姉妹。姉の上妻由美子さんが菓子作りを担当、妹の東千加子さんは店の経営や広報活動を手掛けています。
「のんびり屋の姉と行動的な妹で、性格は真逆」と話す二人は、それぞれの得意分野で力を発揮しています。しかし、時には意見の食い違いも。千加子さんは「私は言いたいことを言うタイプですが、姉は黙っていて突然爆発するタイプ。でも最後は二人とも笑いが止まらなくなって、けんかにならないんですよ」と笑顔を見せます。
上から時計回りに、みたらし団子(190円)、スイートポテト団子(220円)、黒ごまあん団子(220円)、夜までやわーいきなこ餅(150円)
子どものアトピー性皮膚炎に悩んだ経験がある二人は、体に負担が少ない安全な材料で和菓子作りに励みます
姉妹 プレイバック エピソード
妹・千加子さん談:「子どもの頃、晩ご飯がカレーの日の翌朝は早く起きた方が残ったカレーにありつけるので、毎回早起き合戦になっていました。たいてい私が勝っていましたけど」
仲良し兄妹が「地域に愛される場」提供 工務店とパン店の複合施設
【HOB】あめいろ工務店、モデルハウス「nest」 パン店「ONION'S bakery」(八代市)
兄の坂口雄輝さんが営む工務店・モデルハウスと、妹の赤池陽香さんが切り盛りするパン店からなる複合施設「HOB(ホブ)」。雄輝さんが、「工務店のお客さんが気軽に立ち寄れる場所があったらいいな」と陽香さんに声を掛け、2008年にオープンしました。以来、人と人とのつながりを生む場として、地域の人たちに愛されています。「私は直感で動くタイプですが、兄は慎重派で決断力もあり、頼りになります」と陽香さん。二人は「家造りもパン作りも、家族の幸せを願ってやる仕事。楽しんでやっています」と充実した様子です。
「県南地域の人たちが気軽に立ち寄れる場でありたい」と雄輝さん
「子どもたちが100円玉を握り締めて駆け込んでくるような“まちのパン屋さん”を目指したい」と陽香さん
兄妹 プレイバック エピソード
妹・陽香さん談:「子どもの頃の兄はジェットコースターに乗れないほどの“超”ビビリ。夜中に1人でトイレに行くこともできず、私はトイレのたびに起こされ、ついて行かされました(笑)」
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