【481号】下ごしらえから串打ち、焼きまでマスター! 焼き鳥を極める
すぱいし~ずのツボ
今回は尚のツボ
ビールがおいしい時季が到来! おいしい酒の肴も欠かせません。焼き鳥が大好きな私は自宅に「マイ焼き台」を持っています。今回、おいしい焼き鳥を家でも楽しみたいと名人に弟子入り! 下ごしらえから串打ち、焼きまで焼き鳥を極めてきました。
自己流を改め師匠直伝の技 目指せ絶品の味
子どもから大人まで、年齢・性別を超えて愛される焼き鳥。専門店で食べる焼き鳥は絶品ですよね。そこに少しでも近付きたいと、自己流で試行錯誤を重ねてきました。しかし同じように材料を選んで串打ちをしても、焼くと串の間がスカスカになってしまうような、ちょっと残念な出来栄えになってしまうことが…。そんな私に救いの手を差し伸べてくれたのが、師匠・吉村さん。店がお休みの日でも焼き鳥を食べに出かけるほど、焼き鳥が大好きという師匠の焼き鳥は、すべての工程にこだわりがいっぱい! スゴ技の数々を、惜しみなく教えてくれました。
例えば味付け。今まで焼き終わりに塩をふっていましたが、師匠は味が入るよう、焼く前に塩をふるそう。しかも豚バラや鶏皮など脂が流れやすい串は多めに、ハツなどさっぱりした串は少なめにふると、ちょうどよい味わいになるとのこと。さらにタレの場合は、素材やその時の状況で、タレを付けるタイミングや回数が変わるそう。修業を積み、日々愛情を込めて焼いている師匠ならではの技ですね。
本格的な炭火焼きは自宅で再現するのが難しくても、ポイントを押さえることで味は劇的に変わります。少しでも師匠の味に近付くべく、マイ焼き台の登場回数が増えそうです。
教えてくれたのは
朝引き鶏を使った鮮度抜群な焼き鳥が味わえる同店。「飲み屋横丁ビルでお待ちしています」
やき鳥マル忠
住所 | 熊本市中央区南坪井2‐16 屋台横丁ビル2F |
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TEL | 096-352-6778 |
営業時間 | 18時~翌3時(OS2時30分) |
休業日 | なし |
(1)下ごしらえ
幅・大きさがそろうよう意識して
それぞれの材料を、幅や大きさを意識しながら切っていくのがポイント。鶏モモ肉は、あらかじめ皮と余分な脂を取り除き、鶏皮はゆでておきます。砂ずりは、硬い銀皮を切り落とします。銀皮は捨てずに、刻んでつくねに入れると、コリコリとした食感に。また甘辛く煮付けると、貝ひものような一品料理になりますよ。
(2)串打ち
串打ちは座って真っすぐに
ネタに串をさす串打ちのポイントは、肉をまな板に真っすぐに並べ、座って作業すること。視線が低くなり、串が真っすぐ入ります。鶏モモ・豚バラは、高さと横幅がそろうよう串を打ち、最後に左右のはみ出した部分を切り落とします。鶏皮は高さが均等になるよう、蛇腹状に折り畳んで、中央を打ちましょう。大きさをそろえると、火の入りが均等になり、きれいな焼き目が付きます。
ポイント
鶏皮を折り畳んで谷になった部分に切れ目を入れると折り目がきれいに仕上がります
(3)串焼き
焦がさないよう 目を離さない
それぞれ表面を焼き、火が入り始めたら、少し温度の低い場所に動かして、焦がさないようひっくり返しながら中まで火を通します。特に鶏皮は、焼き始めは何もせず待つのみですが、表面から脂が出始めたら、焦がさないよう絶えずひっくり返します。味付けの塩は焼く前にふり、タレは片面が焼けたら一度くぐらせ、最後にもう一度くぐらせます。(素材や焼きの状態により回数は変わるそう)
ポイント
バーベキューのときは、串部分が載る網の下部にアルミホイルを敷いておくと、串が燃えません
おいしいタレの作り方
しょうゆ:みりん=1:1で、煮立たせたみりんにしょうゆを入れて煮詰め、さらに砂糖、ニンニク、タカの爪、焼いたネギなどを入れ煮立たせると絶品タレに!
取材を終えて
習ったことを早速自宅で実践! 大きさに気を付けた串は、われながらウットリするようなきれいな焼き上がりに。家族からは仕込みの段階から絶賛の嵐。“市販のよりうまい”“また作って”の声続出でした♡