自分の健康とライフデザイン【医療従事者によるリレーエッセー】

暮らしに役立つ熊本の医療情報をお届けします。
監修/公益財団法人肥後医育振興会
目次
慈愛の心 医心伝心 vol.138
皆さんは、「プレコンセプションケア」という言葉を聞いたことがありますか。
「プレコンセプションケア」とは、性別を問わず適切な時期に今の自分の体の状態を知り、将来の妊娠・出産を含めたライフデザインを考え、若いうちから正しい知識を得て日々の生活や健康と向き合うことです。近年注目されているヘルスケアの一つであり、国も「プレコンセプションケア推進5か年計画」を策定し推進しています。
熊本県では「こどもまんなか熊本・実現計画」の中で、プレコンセプションケアの推進を掲げて普及啓発などを行っていますが、まだまだ認知度が低い状況です。
結婚や妊娠・出産は個人の自由な意思決定に基づくものであり、性や健康に関する正しい知識の習得や自身の将来のことについて考える機会はとても大切です。ぜひ若い世代の皆さんにも知っていただきたいと思います。
私は県の保健師として20年以上勤務し、その間、3人の子どもたちの育児に奮闘してきました。子どもたちも手がかからない年代になり、少し自分にゆとりを持った生活が送れるようになった今、改めて過去を振り返ると、将来設計や自身の健康について、あまり意識していなかったなと思います。
今後は、自身の健康、家族との時間を大事にしながら、「こどもまんなか熊本」の実現に向けて、“こども・若者がキラキラ輝き、県民が家庭や子育てに夢を持てる熊本”を目指して、取り組みを進めていきたいと思っています。


須藤 牧子さん