婚活の長い道のりを歩いたからこそ…【荒木直美の婚活コラム「婚喝百景」58】
長い道のりを歩いたからこそ…
秋は婚活イベントのベストシーズン。ありがたいことに、すでに1年先の婚活イベントの依頼もいただいています。
ある日、婚活会場へ行くと、1人の男性が私を待っていました。この2年くらい婚活をしていて、何度もイベントへ参加してくれた30代後半の男性で「荒木さん!ついに結婚相手が見つかりました」と報告に来てくれました。彼はこれまで、イベントで女性とペア成立するも、その先の交際ステージで相手にピンとこず、別れることの連続で悩んでいました。
私からは「そんなに簡単にベストパートナーには出会えないもの。諦めたら試合終了だから、きっと相性の良い人が見つかるから頑張ろう」と伝え応援してきた男性です。
ですから、この知らせは本当に嬉しい報告でした。まず、結婚することになった相手の女性について、決め手は何だったのか聞きました。彼は、「実は彼女も婚活を何年も続けていたのに、相手が見つからず悩んでいたんです。そんな時に僕と知り合って、これまでに経験したことのないくらい価値観がピッタリで、出会って2カ月で結婚を決めました」と教えてくれました。
苦労した者同士、思うことや感じることも似ていたのかもしれません。お相手の女性が看護師さんということで夜勤があるそうですが、彼は家事も分担し彼女の仕事を支えたいと2人の新生活を楽しみにしている様子でした。
そもそもこの男性は、見た目も身だしなみもしっかり整っていて、働き者で性格も優しく、相手を思いやる気持ちもしっかり持ち合わせていました。つまり、婚活においてなんら問題ない男性でしたので、出会いの回数を増やせばきっと理想の女性と巡り合えると思っていました。
婚活は、どんなに頑張ってもピンとくる異性に出会うまでは結果はでません。その道のりがどのくらいになるのかも分かりません。私もそこが一番辛いところで、「申し訳ないけれど、いつ出会えるかは答えられない」と現場でも伝えています。
できることは一つ、信じて出会いを重ねるしかないのです。
しかし、今回のケースのように出会ってしまうとその後の展開はとても早いのです。なんというか…ピタッとくる相手と出会うと、こちらが止めても結婚します(笑)。
彼はきっといい結婚生活に恵まれるでしょう。それは、相手を探し当てるまでに苦労したからです。婚活に苦労した人は結婚生活を大事にしますからね。うまくいかなかった苦労の見返りは幸せな結婚生活にあるのです。
うまくいかないプロセスも大事 苦労した分結婚はうまくいく
PROFILE
荒木直美
あらき・なおみ 婚活コーディネーターとして、約2000組のカップルを誕生させた実績を持つ。婚活の心構えやカップルになるための必勝法をレクチャーする、オリジナルの婚「喝」語録が話題に。テレビやラジオでも活躍する主婦タレント。