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けったいな恋愛 無性に切なく【つんどく よんどく】

おめでとう 著者:川上弘美 新潮社 文庫判 506円
おめでとう
著者:川上弘美 新潮社 文庫判 506円

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おめでとう

浜田真理子という歌手が好きだ。

先日その歌を聴いたら、ふと川上弘美を思い出し、この本を再読した。だいぶ前、同じような時期にファンになったのだが、二人の作品に感じる、さびしさの感覚が似ている気がするのだ。

本書は短編集だ。恋愛が中心にあるが、いわゆる「よくある」感じは無い。どれも不思議な感触で、中には「けったいな」と言いたくなるようなものもある。

例えば、運命の恋人が桜の木のうろに住みついてしまう変な話がある。なんかよく分からないのだが、無性に切ないのだ。

でも恋愛自体が、そもそもそういうものだろう。よく分からない相手と、よく分からないことをし、感情がてんやわんや。考えてみれば異常だ。そんなことをずっと続けてきたのだ、人類のほとんどが。他に面白いこともあろうに、変なやつらだ。そしてこれからもどうせ同じことをするのだ。たぶん私も。

ということで、もし本書を読んで川上弘美を気に入ったら、浜田真理子もぜひ聴いて!

紹介するのは

蔦屋書店熊本三年坂 榮 詳平さん
蔦屋書店熊本三年坂 榮 詳平さん

最近面白かった映画は『貴公子』です。

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

おめでとう 著者:川上弘美 新潮社 文庫判 506円

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この記事を書いた人

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