南阿蘇鉄道 全線開通 小さな”鉄旅”へ
晩秋の週末は全線開通した南阿蘇鉄道に乗って南郷谷を訪ねてみませんか?
車とは全く違うスピードや車窓からの景色に新鮮な感動を味わえるはず。
世界最大級のカルデラ内を走る小さな鉄道ならではの旅の楽しみ方の提案です。
列車でプチトリップ 三つの提案
熊本地震から7年がたった今年7月。被災した南阿蘇鉄道(南鉄)が完全復旧し、全線開通しました。駅舎や沿線周辺も今まで以上に魅力いっぱいに! 今回は、阿蘇カルデラ南部「南郷谷」の秋を満喫できる三つの楽しみ方を紹介します。
[提案1]終点・高森駅周辺を歩いて探索
今年4月に建て替えられた新しい「高森駅」。駅舎内には、南鉄全線開通記念品や高森町の特産品などがぎっしり。特設コーナーに並ぶ、人気漫画家の復興応援色紙は圧巻です。
駅舎を中心とした街なかはゆっくり歩いて満喫を。こぢんまりとまとまっているので、子どもと一緒に歩いても楽しいはず! 地元の人でにぎわう唐揚げ店やアイスを販売する味噌醤油(みそしょうゆ)蔵、スイーツが自慢のカフェなどで食べ歩きを。熊本最古の日本酒蔵で試飲を楽しむのも鉄旅の醍醐味(だいごみ)ですよね。電動キックボードや電動自転車をレンタルして少し遠出するのもおすすめ。観光案内所で穴場スポットも教えてもらいましょう!
南阿蘇鉄道
山本英明さん
南鉄最大の見どころは第一白川橋梁からの絶景です。ぜひ窓ガラスのないトロッコ列車で体験してほしいですね
[提案2]列車を眺めながら湧水でいれるコーヒー
南郷谷には、湧水スポットが数多く点在しています。中には駅から歩いて行くことができる水源もありますよ。特に、「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」から徒歩約4分の場所にある「寺坂水源」は、水源の真上を列車が通るスポット。すぐそばに線路と同じ高さの東屋があるので、水源の水でいれたコーヒーを飲みながら、走り抜けていく迫力ある列車の姿を間近にするのも一興です。
駅から歩ける湧水スポット
■白水高原駅〜(徒歩4分)寺坂水源
■中松駅〜(徒歩7分)池の川水源
■阿蘇白川駅〜(徒歩10分)明神池名水公園
■南阿蘇白川水源駅〜(徒歩10分)白川水源
[提案3]温泉にお酒も 大人の時間を楽しむ
車ではなく”あえて”鉄道で行く温泉では、思い切りぜいたくな時間を過ごしたいもの。南郷谷には、宿泊や日帰りで温泉を楽しめるスポットも多数あります。
熊本地震による被災から再建を果たした湯治宿「地獄温泉 青風荘.」は、「阿蘇下田城駅」からタクシーで約15分。湯治場とは”体と心の養生も行える自由で心地よいところ”と考えるこの宿は、自然のエネルギーを体感できる場所。日帰りの湯治も可能なので、まずは「すずめの湯」の足元から湧く湯に浸かり、全身を温めて。敷地内には休憩処(どころ)や食事処があり、本を読んだり、地元産の食材を使ったランチを堪能したり。一緒に生ビールを飲めるのも、鉄旅ならではの楽しみです。
地獄温泉青風荘.
南阿蘇村役場 産業観光課
武内裕登さん
南阿蘇には、栃木・火の山・地獄・垂玉・白久水など、雄大な景色を眺めながら入る温泉が多数。多彩な泉質も魅力です。
さあ、どの列車で行く?
7月の完全復旧後、高森駅〜立野駅間を約30分で結ぶ「南阿蘇鉄道」。平日は1日11往復し、うち2往復のみJR豊肥線肥後大津駅に乗り入れ。熊本市内方面から立野駅での乗り替えなしで、高森駅に直行できますよ。
事前にチェックしておきたいのが、見るだけでもワクワクしてくる多彩な列車。トロッコ列車以外は予約不要なので、お目当ての列車で小さな鉄旅を楽しんでくださいね。
サニー号トレイン
漫画「ONE PIECE」で、麦わらの一味と共に大冒険を繰り広げる海賊船サウザンド・サニー号がモチーフ。普通列車料金(高森〜立野間片道大人490円)で乗車可能。木曜〜日曜運行
サニー号トレイン特設サイト
トロッコ列車「ゆうすげ号」
週末だけ運行する観光列車。雄大な風景の中を約60分かけて走ります(要予約/11月末日までの運行)。高森~立野間片道(運賃+料金)大人1500円
新型車両
真っ白な車体に白川や水源を象徴する青いライン、阿蘇五岳をイメージした緑のラインが描かれた新型車両も運行中
普通列車は乗車後に整理券を取り、目的の駅に到着したら運賃を料金箱に入れるスタイル。熊本市内から乗り放題になる「my route」のデジタルチケットの利用もおすすめです。路線には10の駅舎があり、土・日曜のみ営業するカフェや本屋など、各駅ごとに下車して訪ねてみたくなる魅力も満載です。
列車の予約・運行情報はこちらから