熊本の花火師に聞く!夏をもっと楽しむ花火の見方【2025】



いよいよ夏本番。花火大会に出かけようと、今からうずうずしている人も多いのでは? 花火大会を最大限に楽しむための方法を、熊本の現役の花火師に聞きました。


「花火大会を楽しむ方法」を熊本の花火師に取材しました
これが尺玉 !


中野和比古さん
打ち上げの「数」より「流れ」花火大会はショーとして満喫を
どの花火大会に行くか考える際、「打ち上げ数」を参考にする人も多いのでは? 花火製造と打ち上げなどを担う金田花火(熊本市)の中野和比古さんによると、「数」よりも「全体の流れ」が重要だそう。「直径30cmの”尺玉”も5cmの2号球も同じ1発。私たちは花火大会をショーと捉えており、細かい演出にも注目してほしい」と話します。
最近では音楽に合わせて花火が上がるパフォーマンスも増えています。打ち上げタイミングをコンピューター制御できる機器が登場したことで可能になりました。楽曲のセレクトなど、総合的に花火師がプロデュースするケースが多いそうです。


観覧場所もポイントの一つ。打ち上げ場所に近過ぎると、真上ばかり見なくてはいけないので首が痛くなります。少し離れた場所の方が花火の形が美しく見えるそう。「実はイベントの本部席近くがお勧めだったりしますよ」と中野さん。「今年は各地の花火大会で、花火師たちのこだわりを堪能してもらえるとうれしいです」
打ち上げ花火「製造の裏側」を見せてもらいました
山の中腹にある工場 全ての工程が手作り
金田花火の工場は熊本市北区貢町の静かな山の中腹にあり、危険な火薬を扱うことから出入りが厳重に管理されています。打ち上げ花火作りには火薬調合、整形、乾燥など、さまざまな工程があり、作業の全てが人の手によるものだそう。
取材でお邪魔したのは5月下旬。本格シーズンを前にスタッフの方々は「花火玉」の仕上げ作業に忙しそうな様子でした。


出来上がった花火玉は湿度が管理されたコンクリート造りの頑丈な倉庫で保管されます。倉庫の中には大小の打ち上げ花火玉が大きさや種類ごとに整然と並んでいました。この花火玉を花火師が思い描くイメージに合わせて組み合わせることで、ステキな花火大会になるのです。


花火の種類を知ろう
打ち上げ花火は、玉の中に光のもととなる「星(火薬)」を敷き詰めて作られます。火薬の種類や詰め方で、さまざまな表現ができます。主な花火の種類と花火玉の中身を紹介しましょう。
写真提供/金田花火
菊型




八方咲




千輪




プロカメラマンが教える 花火撮影のポイント


松永育美さん
(1)スマートフォンの設定
「夜景モード」があれば選択。ただし、スマホが動かないよう両手で持つなどして撮影を。「手ぶれ補正機能」があればONに。フラッシュはOFFに設定しましょう。


(2)タイミングを見計らって
花火が多く打ち上がり、明るくなる中盤以降やクライマックスがチャンスタイム。連写で撮影し、後でベストショットを選んでもOK!
(3)構図にも工夫を
観客のシルエットや水面、屋台などを入れると、その時の雰囲気が感じられる写真になります。画像が粗くなるためズームは使わず、気になるようであれば後からトリミング加工をすると◎です。


CHECK! 熊本の花火大会情報を随時更新しています
熊本県内で行われている2025年花火大会の最新情報は、すぱいすの公式サイト内で随時更新中。近年は、秋の花火大会も多いので、長く花火を楽しめそうですよ。







