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健康寿命延ばす口腔内のメンテナンスを インプラント応用した入れ歯治療も有効【メディカル百科】

坂口歯科医院 院長 坂口 倫章氏
坂口歯科医院
院長 坂口 倫章氏

目次

歯科編

豊かな老後を過ごすためには、オーラルフレイル(口腔機能の衰え)に着目した適切な歯科治療が重要といわれ、高齢者向けのインプラントを応用した入れ歯治療もあるそうです。専門の歯科医に詳しく聞きました。

─健康寿命と口腔環境には深い関わりがあるそうですね。

日本の平均寿命は、男性81・1歳、女性87・1歳です(厚生労働省「令和4年簡易生命表」)。一方で、健康寿命は男性が72・6歳、女性が75・5歳。つまり何らかの疾患を抱え、健康に過ごせない期間が男性で約9年、女性で約12年あるということです。「食べることは生きること」と言われるように、健康寿命を延ばし、将来的な生活の質を高めるには、食事をおいしく取れるような口の中の環境づくりがとても大切です。

─口腔機能の衰えによって、どのようなリスクが考えられますか。

高齢になり、歯が抜けてしまうと、おいしいものを食べられない、発音しづらいだけでなく、嚥下(えんげ)機能の低下を招く危険性があります。また、全身のバランスを保つのに重要なかみ合わせも不安定になり、認知症や転倒骨折、姿勢悪化などのリスクも高まります。歯を喪失する原因の中で最も多いとされる歯周病や虫歯は、治療をしても元の健康な状態には戻せません。オーラルフレイルにならないためには、欠歯がもたらすリスクを知った上で、幼少期から生涯にわたって定期的に歯科医を受診し口腔環境を整えておくことが重要です。

─歯を喪失した場合は、どのような治療法がありますか。

高齢者の治療法として特に注目されているのが、部分入れ歯とインプラントを組み合わせる方法です。数本のインプラントを部分入れ歯の補助装置として使用することで、健康な歯に負担をかけずに安定させ、歯茎の痛みも軽減されます。取り外し式で、介護状態になってもケアしやすいのが特徴の一つです。この治療により、かみ合わせのバランスが良いハイブリッドな入れ歯が可能となり、よくかめるだけでなく、頭痛や腰痛、全身症状が改善したという患者さんも多くおられます。これがひいては、認知症や転倒の予防にもつながります。「口」は生涯を健康に過ごすための入り口ともいわれます。口腔機能向上の準備対策として、歯科医にご相談ください。

部分入れ歯とインプラントを組み合わせる方法
部分入れ歯とインプラントを組み合わせる方法

左右のバランスを考慮し、2本のインプラント(赤矢印)を入れて、入れ歯を安定させたハイブリッド義歯の治療例

坂口歯科医院

住所熊本市中央区国府1-1-1-2F(新水前寺駅前) 
TEL0120-8020-45
営業時間月~土曜9時~13時、14時30分~18時 ※土曜午後は14時~17時
休業日木・日曜、祝日

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

坂口歯科医院 院長 坂口 倫章氏

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この記事を書いた人

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