一度聴いたら耳から離れない 有名選手の伝説の珍盤レコード【円盤で時間旅行125回 嶋田宣明】
秋といえばスポーツの季節。学校や町内会でも、地域の健脚の面々が歓声を受けながら競い合っています。
昭和の時代、多くのスポーツ選手が競技場の外で自慢の喉を披露し、盛んにレコードをリリースしておりました。
特に多かったのが野球選手と大相撲の力士たち。野球界では演歌全盛の70年代の小林繁が思い浮かびます。アイドル歌手やニューミュージックがヒットした80年代になると、原辰徳や定岡正二などイケメンのアスリートがバットやボールをマイクに持ち替えレコードデビュー。相撲界には増位山や琴風など、プロ顔負けの歌唱力で演歌界に躍り出たツワモノたちがたくさんいました。
そんな中、プロレス界からもその後語り継がれる珍盤レコードが発売されました。それは1985年に発売された藤波辰爾のデビューシングル「マッチョ・ドラゴン」。もともと藤波選手の入場テーマ曲だったのですが、使われていたのは歌なしのインストバージョン。実はその歌入りバージョンがレコードとして発売されていたのです。
プロ歌手を脅かすほどのアスリートがいる一方で、それと正反対のこのレコードは、巷の珍盤・奇盤コレクターにとって外すことのできない伝説のレコードになったのです。その歌声は番組で。
※今回紹介したレコードは10月24日(火)放送のFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(16時~18時55分)で放送する予定です。
しまだ・のぶあき/1951年生まれ、熊本市出身。東京のデザイン会社でコピーライターとして社会人デビュー。帰熊後、広告代理店でコピーライター&プランナーとして活躍。現在はFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(火曜・16時~18時55分)、同「ミッドナイトコモエスタ」(水曜・0時~1時=全国コミュニティFM番組)、RKKラジオ「昭和歌謡大作戦」(月曜・21時~21時55分)の選曲家、パーソナリティーを務め、幅広い年齢層に昭和の曲を届けている。