身軽に新年度を迎えよう 家庭の紙類 整理術
紙類は捨て方を知っているけど、捨てていいのか判断に迷い、ついついため込みがちになるもの。新年度を迎える前に整理し、新たな一歩を軽やかに踏み出しませんか。読者スタッフが紙類の整理・収納のコツをプロに学びました。
捨てる基準を知れば紙類の整理は解決!
紙類の整理を進めるには、何をいつまで保存しておくべきか分かることが大切です。マネーと学校に関わる紙類の整理について、読者スタッフが専門家に聞きました。
マネー関係の紙類
データ化すれば捨ててOK 探す時間を減らすメリットも
コロナ禍でデジタル技術の成長とともにペーパーレス化が急速に進み、紙の必要性は低くなったと感じる人も多いのでは。ファイナンシャルプランナー(FP)の須﨑雅保さんは、「レシートなど家計に伴う紙類もデータ化すれば後は捨ててOK」と話します。スマホで撮影したり、複合機でスキャンしたり、後日確認できる方法でデータ保存すれば、保管場所が不要になります。また、データ化すればシステム内で検索できるので必要なデータを探す時間が減るメリットもあります。
ただし、データそのものが失われる可能性があるので注意が必要。データの保存・複製、バックアップ方法などを知っておくと安心です。
紙で保存したい人の場合、須﨑さんは「専用ボックスに入れて時期ごとに確認するのがお勧め」と言います。
教えてくれたのは
仕分け方のポイント
データ化すれば原本は必要ありません。医療費控除は、1月1日から12月31日までの一年間の医療費が10万円を超えた場合に適用される所得控除の一つで、年末調整では申告できないため、会社勤めの人でも確定申告が必要です。
データ化すれば処分してOK。クレジットカードや電子マネーなど、キャッシュレス決済を利用すれば利用履歴がオンライン上でいつでも確認でき、便利です。
ふるさと納税でワンストップ特例の対象ではない方やワンストップ特例を申請しない場合、確定申告に必要な寄付を証明する書類(受領書)の保管が必要です。紛失しないようにしましょう。
万が一データが破損したり紛失したりした時に備えておいてください。パスワードの管理も厳重に。
学校関係の紙類
春休みは紙を整理する好機 ためずにその都度判断して
小学生の子どもがいる芹川由久子さんは、紙類を捨てるコツを「都度捨てること」と話します。「とっておくと『後で確認しよう』と思ってきちんと管理しません。日時、場所、用件など必要な情報を抽出したら紙は即捨てることが大切」とアドバイスします。
紙類はためればためるほど重くかさばり、捨てるのが大変になります。また、湿気を吸うのでカビが生えやすく、長期間保管するのは衛生的にもよくないとのこと。
春休みは新年度の準備をする絶好の機会。親子で一緒に片付けて、すっきりとした気持ちで新年度を迎えましょう。
教えてくれたのは
仕分け方のポイント
必要な情報を取り出したら捨てても大丈夫。学校からのプリント類は情報の“賞味期限”が短いことが多いので、今の自分に必要な情報かどうか、選び抜く力を身に付けましょう。
季節に応じた工作物や絵は一定期間飾ったら処分するのがお勧め。クレヨンはカビ、ほこり、虫が付きやすいため、保管には向きません。額に入れるなどして飾れる物以外は子どもと一緒に記念撮影し、写真データとして保存するのがベスト。
学年をまたいで翌年も使う物以外は処分してOKです。
紙類の効率的な収納とリバウンドしないコツ
保管しなければならない紙類を効率的に収納し、整理を続けるためのコツを芹川さんに教えてもらいました。
クリアファイル管理
透明のクリアファイルに入れてジャンルごとに管理。ラベリングしておけば、中の書類がひと目で分かります。定期的に見直し、必要でなくなったらすぐに捨てます。保証書は保証期間別にファイルを分けるのも◎。
一時置き場をなくす
一時置き場を作らないこと。収納ボックスなどに入れたら最後、見ないまま紙類がどんどんたまってしまいます。
ただし、子どもの場合は、一時置き場を作ってもOK。ある程度たまったら、親子で「いる」「いらない」の判断をすれば自然と片付け方法を学べますよ。