金地金、純金積立、金ETFが代表的 インフレに強く、価値が下落しにくい【知りたい!お金の話】
【今回のスタディー】有事の!?「金」投資
株価が世界的に下落する中、「金」の価格が上がっています。地金大手の田中貴金属工業によると、今年3月7日現在、日本での小売価格は1g当たり8005円となり、初めて8000円を超えました。インフレが進む中、ロシア軍によるウクライナ侵攻に対して、安全資産とされる金を買う投資家が増えているためです。昔から、金は有事に強いとされます。
株式や株式投信の積み立ては、良い時も悪い時も長期間コツコツとやることが重要ですが、株価の低迷が続くと不安になる方もおられると思います。そういう方は、資産の一部を金投資に回してみるのはいかがでしょうか。代表的な金投資の方法は下の表の通りです。
ただし、次のようなデメリットもあるため注意してください。
デメリット
【利子や配当がない】
金投資には預金のような利子や株式のような配当がなく、金を保有するだけでは資産が増えません。金投資で利益を出すには、購入時よりも高値で売却する必要があります。
【紛失や盗難のリスクがある】
金を現物で保有する場合に問題となるのは、紛失や盗難のリスクです。保管を業者に依頼する場合は費用がかかり、預け入れや引き出しにも手数料がかかる場合があります。
【手数料が高い】
金投資の種類によっては取引の手数料が高くなる場合があります。
■代表的な金投資の方法と主な特徴
金地金・金貨
金地金は、5gから1㎏まで、取引時の価格で買うことができる。一方、金貨の場合は、カナダやオーストリア政府などが保証するもので、1/10オンスから1オンス(1オンス=31.1035g)までの重さで購入が可能。
純金積立
月々1000円から始められる手軽さが魅力。また、積立金はドルコスト平均法で定額購入されるため、価格変動リスクを抑えられるメリットがある。
金ETF
金価格に連動するETF(上場投資信託)。ETFは株式投資と同じようにリアルタイムで取引できるのが特長で、5000円程度から投資可能なものもある。現物取引よりも手数料が安く、保管料もかからない。
金投資をしてみたいと思ったら…
金投資をするとして、どこで購入することができるのでしょうか? 「金貨・金地金」は、宝飾店や地金商、金属メーカーなど、「純金積立」は、地金商や金属メーカー、証券会社、商品先物業者など、また「金ETF」は、証券会社で買うことができます。
一方、相場はどのようにチェックすればよいでしょうか? 世界の金価格は基本的に「米ドル」で表記されますが、「日本円」で確認したいと思ったら、田中貴金属工業が発表する価格を参考にするとよいでしょう。同社は国内ナンバーワンのシェア率を誇る企業で、日本の金取引において基準価格として扱われています。
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